大相撲の元横綱鶴竜の音羽山親方(38)が師匠を務める音羽山部屋が、新体制で最初の稽古を行った。4月2日の陸奥親方(元大関霧島)の定年に伴う部屋閉鎖で、転籍してきた大関霧島(28=音羽山)らを迎えて1日、東京・墨田区の部屋で稽古。現役力士としては霧島1人のみの転籍だが、若者頭の福ノ里、3月の春場所限りで引退して世話人に転職した勇輝ら、旧陸奥部屋勢も見守る中、力士は四股などの基礎運動で汗を流した。

霧島は春巡業で一時帰京した際に1度、1人で音羽山部屋で基礎運動などをしたという。それでも昨年末に創設した真新しい部屋に「部屋が新しくて、新しいにおいもする。いいですよね。雰囲気も変わって、これからまた頑張っていこうと思った。まだ、名前を覚えていない子もいるけど(笑い)」と、心機一転、精進することを誓った。

これまで霧島は、自身が他の部屋に出稽古することが多かった。夏場所(12日初日、東京・両国国技館)も、基本的にはそのスタイルだが「部屋にみんなを呼んで、お祝いに稽古したい」と、他の部屋の関取衆を招きたい考えも明かした。部屋は昨年末に音羽山親方と、若い衆2人で創設され、自身以外の関取衆が稽古したことがなく、相撲部屋らしく活気ある稽古を行って、部屋頭として音羽山部屋の存在感を見せていくつもりだ。【高田文太】