身長160センチの角界最小兵力士で西序二段83枚目の康誠(16=秀ノ山)が“秘技”を披露した。

西序二段40枚目の大天狗(20=高田川)に土俵際まで寄られ、勝負が決したかに見えた。だが、そこからが本領発揮。相手のまわしを離さず、頭が土俵につきそうなほど体を弓のようにしならせ、ブリッジのような形で残し「勇み足」を誘発した。

子ども相撲で小兵力士が柔らかい体を生かして土俵際で懸命に残す姿は「あるある」だが、大相撲の世界ではなかなか難しい。最後まで諦めない姿勢で両国国技館の観衆も「お~」とどよめかせた。2連勝で星も五分に戻した。

康誠は佐賀・北方小2年時に北方相撲クラブで競技を始め、小4時には福岡・柳川市の大会で優勝。現在の師匠でもある秀ノ山親方(元大関琴奨菊、40)率いる「琴奨菊チーム」の一員として白鵬杯に出場し、技能賞を受賞した経験もある。日本協会が昨年4月に体の小さな入門志望者のために実施した運動能力テスト「新弟子2次検査」をただ1人受検し、合格。その際は159・5センチと発表され、戦後初の「身長150センチ台の力士」と話題になった。しかし、新弟子検査の計測で160センチの“大台”に到達した。

目標とする力士は炎鵬(伊勢ケ浜)で、167センチの小柄な体で動いて勝つスタイルを手本としている。佐渡ケ嶽部屋所属だったデビュー当時は琴元村のしこ名だったが、昨年九州場所からは秀ノ山親方の部屋新設にともなって転籍したことを機に、本名の名前をしこ名に改名。現在は納豆などをおかずに白米1食3杯、夜に牛乳500ミリリットルなど体を大きくする努力中。この日の粘りは納豆の成果か…。今後のさらなる飛躍が期待される。

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