大相撲の元大関貴景勝の湊川親方(29)が、まげと別れを告げた。4日、東京・両国国技館で「貴景勝引退湊川襲名披露大相撲」を開催。

同じ兵庫・芦屋市出身で東京都の小池百合子知事ら、約300人がはさみを入れ、師匠の常盤山親方(元小結隆三杉)の止めばさみで、大銀杏(おおいちょう)を切り落とした。昨年9月の秋場所中に引退。入場券は完売で、超満員の観客が別れを惜しんだ。入門時の師匠で元横綱貴乃花の花田光司氏は来なかった。

「本当に幸せ。ちょんまげには誇りがあったし、力士の象徴。心では整理がついていたけど『完全に終わったな』という気持ち」。断髪式を終えると、しみじみと語った。まげがなくなり「スッキリしています」と、実際に髪が短くなったことと、現在の精神面を重ね合わせて話した。9歳で相撲を始めて以来、ずっと丸刈りで、20年ぶりに理容師に整髪してもらった。理容師に任せた新髪形は、両サイドを大胆に刈り上げた「ツーブロック」。引退後から50キロ近くやせ、まげとも別れ、別人のようだった。

4度賜杯を抱いた現役時代と変わらない。「表情を変えないのは貫いてきた」と、最後まで涙を見せなかった。「いい力士を育てるスタート」。最も若い20代親方は“第2の貴景勝”育成を誓った。【高田文太】