[ 2014年6月25日19時25分 ]

 W杯ブラジル大会のE組最終戦、エクアドル対フランスが25日(日本時間26日)にリオデジャネイロで開催される。2試合連続の大勝で勢いに乗るフランスが、1次リーグ首位通過を懸けて2位エクアドルとの一戦に臨む。

 ホンジュラスとの初戦を3-0の大勝で飾ったフランスは、E組最大のライバルと目されたスイスとの第2戦でも攻撃陣が爆発し5-2の完勝。2試合連続の大勝で決勝トーナメント進出をほぼ手中に収めている。首位通過の懸かる最終戦では、素早い攻守の切り替えを軸に安定したパフォーマンスを見せる南米の実力者、エクアドルとの対戦。この試合で敗れたとしても1次リーグ突破は堅いフランス。だが、2位通過になると、決勝トーナメント1回戦で優勝候補のアルゼンチンと当たる可能性が高いだけに、何としても首位の座を確保したいところ。

 一方、初戦でスイスに競り負けて黒星スタートとなったエクアドルだったが、第2戦のホンジュラス戦ではFWエンネル・バレンシアの2ゴールで逆転勝利。第2戦でスイスがフランスに大敗したことで、得失点差で上回り2位で最終戦を迎える。しかし、自力での決勝トーナメント進出に向けては、好調のフランスを相手に勝ち点3獲得が求められる。仮に引き分け以下で終われば、チームの命運はスイス対ホンジュラスの結果に委ねられることになるため、勝ち点3を奪いにいくような積極的な戦い方が必要となる。

 ◆エクアドル代表◆【4-4-2】

 予想スタメン

 GK

 ドミンゲス

 DF

 パレデス、グアグア、エラソ、W・アジョビ

 MF

 A・バレンシア、グルエソ、ノボア、モンテロ

 FW

 カイセド、E・バレンシア

 負傷者

 なし

 出場停止者

 なし

 主力に負傷者、出場停止者ともになし。現状のベストメンバーがピッチに立つことになるはずだ。直近のホンジュラス戦から変更があるとすれば、ボランチの一角を務めたMFミンダに代えて初戦のスイス戦に先発したMFグルエソが復帰するぐらいか。

 ◆フランス代表◆【4-3-3】

 予想スタメン

 GK

 ロリス

 DF

 ドビュシー、バラン、コシールニ、エブラ

 MF

 シソコ、ポグバ、マチュイディ

 FW

 バルブエナ、ジルー、ベンゼマ

 負傷者

 DFサコ(足)

 出場停止者

 MFカバイ

 スイス戦で累積2枚目となる警告を受けたMFカバイが出場停止。さらに、そのスイス戦で負傷交代したDFサコに関しても、大事を取って欠場することになる。彼ら2人の代役には、それぞれMFポグバ、DFコシールニが起用される見込みだ。また、得失点差の関係で1次リーグ突破をほぼ決めているため、疲労を抱える両サイドバックやMFマチュイディ、FWバルブエナに休養を与える可能性も十分に考えられる。

 ★注目選手

 ◆FWエンネル・バレンシア(エクアドル)

 エクアドル勝利の鍵を握るのは、2戦連発で得点王争いの2位(3ゴール)に付けるエンネル・バレンシア。開幕当初は、絶対的エースであるマンチェスターUのMFアントニオ・バレンシアの存在を受けて、“もう一人のバレンシア”と評されることも多かった同選手。だが、蓋を開けてみれば、低調なエースを尻目にホンジュラス戦でチームを勝利に導く2ゴールを挙げるなど、今や完全にチームの大黒柱となっている。苦戦が予想されるこのフランス戦では、持ち味である絶妙なポジショニングに加え、果敢な仕掛けと正確なシュート精度を武器に相手ゴールをこじ開けたい。また、高精度の左足を持つDFのW・アジョビとのホットラインを生かしたセットプレーにも注目。

 ◆FWカリム・ベンゼマ(フランス)

 覚醒する世界屈指のストライカー、ベンゼマのプレーに注目。ここまでの2試合でフランスが奪った8ゴールの内、6ゴールに絡む圧巻のパフォーマンスを披露しているベンゼマ。過去には代表で15試合連続無得点という不名誉な記録を作った同選手だが、今大会におけるパフォーマンスはFWネイマールやFWメッシなど、優勝候補のエースたちに全く引けを取らない。今回の一戦では、相手が得点を奪おうと前がかりに戦うことが予想されるだけに、得意のカウンターの形から3試合連続ゴールを狙いたい。【超ワールドサッカー】