第9回AKB48選抜総選挙の開票イベントが17日、沖縄県内で無観客で行われ、指原莉乃(24)が史上最多となる24万6376票を獲得して1位に輝き、3連覇を達成した。開票イベントが雨天中止になったことを代表して謝罪し、グループの危機感あらわに「AKB48グループを見捨てないでください!」と訴えた。2年連続で2位となった渡辺麻友(23)は年内いっぱいでのAKB48卒業を発表した。

 AKB48のピンチを救ったのは、やはり絶対女王の指原だった。前人未到の3連覇を達成し、ファンへの感謝を述べると、そのまま今回の沖縄での野外の豊崎美らSUNビーチでのコンサートと開票イベントが雨天中止になったことを、グループを代表して謝罪した。「(梅雨の)6月に野外でというムチャがあったと思います。本当に申し訳ございませんでした。こうやって、1つ1つの積み重ねで今のAKBがどんどん信頼を失っている気がして、皆さんの気持ちが離れていくのが本当に怖いです」と吐露して、ここで初めて瞳が潤んだ。直前にはライバル渡辺の卒業発表もあった。「今、大事な仲間が卒業を発表して、これからどうなっちゃうんだろうって。本当に不安です」と、弱音を漏らした。

 いや、決して弱音ではない。人一倍の空気を読む力のある指原が実感するグループの危機感からだ。「皆さん、どうかこれからもメンバー、スタッフ一丸となって頑張りますので、AKB48を見捨てないでください」と訴えた。

 獲得投票数は、昨年をも上回る史上最多の24万6376票。開票直前に、内心では「今年は(1位は)私じゃない気がする」と嫌な予感がしていた指原にとっては、これが一番驚きだった。1位が決まった瞬間はホッとした笑みだけだったが、票数が呼ばれた瞬間は、驚いて顔に手を当てて涙していた。

 「今までの私のアイドルとしての活動は、総選挙とともにあったと思います。テレビに出る自分に少しずつ自信が出てきたことも、両親に恩返しができていることも、全ては応援してくださる皆さんが私を1位にしてくれたことから始まったと思っています」。さらに、ファンに送るメールでは「みんなばか!! ほんとに頭おかしい!! 私、アイドルになれて本当によかったよ」と感謝した。

 2強の一角渡辺の卒業で、本当にここからは指原が大黒柱として引っ張るしかない。総選挙からは今回で卒業だが、グループの旗手として先頭を走り続ける。