SKE48竹内彩姫(17)が31日、東京・池袋のあうるすぽっとで舞台「オサエロ」の初日を迎え、本番前に報道陣に通し稽古を公開した。ドラマ出演歴はあるが、舞台は初めて。「自分が(女優業とは)関わることはないと思ってました。でも、ドラマに少しだけど出させていただいて『演技って楽しいな』と思っていたら、今回のお話をいただきました」と出演の経緯を説明した。

 竹内は戦時中、特攻隊員の身の回りの世話をする女学生の昭代を演じた。祖父も戦争を経験していない世代だが、中学時代にボランティア部に所属しており、世話をしていた老人ホームで戦時中の話を聞いたことがあるという。「親友を亡くして、『忘れちゃいけない』と話していました。それが生きています」と話した。舞台では、出撃の日が迫る隊員に恋をしてしまう役どころ。「実際、(SKE48では)恋愛禁止だけど、舞台では好きな人がいて、もうすぐ死んでしまう。役とはいえ、この人には死んでほしくないという気持ちを持ちつつ、(出撃を)見送る素直でいい子なんじゃないかなと思う」と分析した。

 劇中では「人生で初めて」男性に膝枕をするシーンがある。ファンの反応は気になるが、「最初は恥ずかしかったけど、初々しいところもあって、常に恥ずかしさは取れないので、それが逆にいいかな」と覚悟を決めたことを明かした。

 きらびやかなアイドルの衣装とは違い、劇中はセーラー服の上にもんぺ姿。「動きやすいです。今、高校3年生で、もうすぐ制服がコスプレになっちゃうので、最後に着られて良かった」と喜んでいた。

 稽古は8月中旬から始まったが、途中でSKE48のコンサートやリハーサルもあり、「3分の2くらいしか稽古に出られなかった」という。そんな中、共演者からは風呂でできる声の出し方や、寝ながらできる腹式呼吸を教えてもらい、「本当に助かりました」と感謝した。SKE48の握手会でも腹式呼吸でファンと接していたところ、「『声が大きくなったね』と言われて、効果を実感しました」と笑った。主演で2年前の同舞台に出演している清水からは「最初は緊張していて声も小さかったけど、2、3日ですぐ対応するあたりはさすが」と称賛され、「素直にうれしいです」と喜んでいた。

 9月4日まで同所で上演される。竹内は「この(舞台の)メンバーで名古屋に行きたい」と、地元での凱旋(がいせん)公演を目標に掲げた。