SKE48が5日、名古屋のSKE48劇場で劇場デビュー9周年公演を行った。1~8期生、ドラフト1~2期生、移籍組の65人が出演。9年間、汗をかきながらスピード感あふれる公演を信条にしてきたグループらしく、これまで発売したシングル曲21曲をノンストップで披露する怒濤(どとう)の演出で盛り上げた。

 途中からは衣装もほとんど替えず、スピーディーな展開でファンを喜ばせた。最初のMCは、なんと開演から約1時間後。キャプテン斉藤真木子(23)は、息も絶え絶えに「開演から約1時間を過ぎました…」と、熱気ムンムンの客席に最初のあいさつをした。

 1~3期の先輩メンバーが務めたMCでは、「194曲あるSKE48の楽曲をいきなり踊れるか?」と題したチャレンジ企画を行った。無難に踊る2期生の高柳明音(25)斉藤らとは対照的に、1期生の大矢真那(26)3期生の松村香織(27)は若干、振りの入り具合が怪しげで、ファンの笑いを誘っていた。

 2時間あまりの公演で、通常公演の倍近い29曲を披露した。卒業を控える大矢は「9年間の歴史を見てきて、かなえてきた夢はたくさんある。入ってきた時から、最後に卒業コンサートをするのが夢で、9年けてかないました。だから、後輩やファンの方には、あきらめなければ夢はかなうと伝えたい。SKEで新しい夢を持って、進んでほしい」と、いつもの天然ボケ発言を封印して呼びかけた。

 締めのあいさつを担当した斉藤は「あと1年で立派になって10周年を迎えますので、熱い応援をお願いします」と涙声で語り、ファンから温かい拍手を受けていた。