NMB48の結成9周年コンサートが5日、大阪城ホールで行われ、9月に卒業を発表していた太田夢莉(ゆうり、19)が、ソロコンサート、ソロ曲、初センターと「3つの夢」を最後に一気に果たし、感極まった表情で「うれしいです」とあいさつした。

集まったファンは満席1万人。昨秋に卒業した山本彩にあこがれ、自らもソロライブやソロ曲を目標にしてきた太田は、この日、夢のすべてをかなえ、ファンに報告した。

まず、11月6日に22枚目シングル「初恋至上主義」が発売されると発表され、初のセンターに決定。同シングルには、ソロ曲も収録されることが決まった。

初センターには「最初で最後のセンターを任せていただいて、ありがたく思います。誰がセンターになってもおかしくない今の状況で、私に…。私が卒業した後も、たくさんの人に愛される曲に…あ、そらそうですよね。NMB48の曲ですもんね。自意識過剰でした」と、1人ノリツッコミで客席をわかせた。

山本、渡辺美優紀をはじめ、AKB48から移籍してきた藤江れいなと、数々の先輩から「完璧なアイドル」と絶賛された王道路線のルックスとは裏腹に、内面はどこか覚めたような俯瞰(ふかん)目線を持つ。子どものころから、自身を「かわいげがない」と思い、仲間、ファンとの距離感にも悩んできた太田らしい、自己完結トークだった。

ソロ曲もNMB48での活動での目標のひとつだった。「最後にかなうことができて、うれしいです」と感極まった表情で口にした。続いて、卒業コンサートの日程が発表され、その中で、夢だったソロコンサートもファンに報告。「皆さんに、最後にいい報告ができました」と、7年半の活動を応援してくれたファンに感謝した。

太田は昨秋、小嶋花梨(20)が新キャプテンに就いた新生NMB48で、白間美瑠とともに、新エースの1人だった。9月4日、夏の全国ツアー初日の東京公演で、卒業を発表。先輩の山本と同じく、夏の全国ツアー初日の東京公演での報告だった。

この日のステージでは、山本の卒業シングル「僕だって泣いちゃうよ」でもセンターに入り、初センターの新曲も初披露。ダブルアンコールにこたえた後は、川上礼奈(24)久代梨奈(20)武井紗良(20)と、卒業発表を終えている3人とともにトークも。太田は「残された時間、1日、1日を大切にしていきたい」と約束した。

太田の最終活動日、NMB48での劇場公演の日程は未定。