AKB48武藤十夢(28)が28日、東京・立川ステージガーデンで「武藤十夢卒業コンサート~やるだけやったから後悔なんかねぇ!~」を行った。アンコールでは、先輩で慕っていた卒業生の大島優子(34)から手紙が送られた。

アンコールで、グループ総監督の向井地美音(25)が代読。加入当初から、大島は武藤に目をつけ、AKB48メンバーとして、チームKとしての“魂”を継承してきた。「2011年に活動が始まり、12年に同じチームになりました。(武藤が加入して)あれから11年という時がたち、いつの間にか、武藤十夢は立派なアイドルになっていました。出会った頃のことをよく覚えていて、私はなぜかあなたの顔にほれ込みました。整った上品な顔に、私と同じような小柄な体。でも目の奥に強い意志がありそうなまなざしをみつけて『この子だ!』と私の中でピンときたことを覚えています」と出会った当時を振り返った。

さらに「劇場公演に立つときは、いろいろなことを学んでスキルにして欲しいと、やたら厳しくしました。そのころの十夢は、歌っている時も踊っている時も、なぜか振りが付いてない時の手が、いつもグーでした(笑い)。右手と右足を同時に出してしまうような不器用さ。MCで話を振っても愛想があまりない…。そう、ポンコツでした。だけどそこが、いとおしいところでもありました。ポンコツだけど、一生懸命に取り組む姿勢があって、口うるさい私に文句1つ言わずについて来てくれました」と振り返った。

武藤も“優魂継承”と、大島から注がれた魂を継承することを掲げてきた。スピーチで武藤は「私は優子さんになれませんでした」と言ったが、大島は「何事も一生懸命に全力で取り組む人が好きです。まさに優魂継承のスピリッツを、体現してくれた1人でした」と認めた。さらに「活動をしながら、大学、大学院でも勉強して、二足のわらじを履く十夢を尊敬していました。誰にでもできることではない」とねぎらった。

最後に大島は「卒業後いつの日か共演して、一緒にお芝居できることを、すごく楽しみにしています。そして私からもファンの皆さまに感謝を言わせてください。子分である武藤十夢のアイドル時間を応援してくれてありがとうございました。今後も彼女の応援をよろしくお願いします。卒業おめでとう」と武藤のファンにも感謝の思いを伝えた。

武藤はサプライズの手紙に「優子さ~ん!」と涙。「迷惑掛けたんですけど、先輩に声をかけられてうれしかった。本当にうれしいです」と大感激していた。

公演後、取材に応じた武藤は改めて大島について「うれしかったです。優子さんがいたから今の自分がある。直筆で手紙も書いてくださって…。どこまでもお世話になっているなと思いながら、背中を追いかける中で自分らしさを見つけることができたので、優子さんとの共演に向けて頑張っていきたいです」と思いを語った。