Dリーグで唯一のブレイクダンスチームKOSE 8ROCKSが、小学生に「味付け」の重要性を説いた。19日、さいたま市内の公民館で、ブレイキンの普及と発展を目指す「学生ワークショッププロジェクト~KOSE 8ROCKSがあなたの学校に!?~」を開催した。
今回の参加者は11人の小学生。日ごろから親子ダンスサークル「パッチンフラワー」でブレイクダンスを学んでいるとあり、レッスン前から自主的にヘッドスピンを練習するなど、意欲の高い子どもたちが集まった。
ストレッチや体幹トレーニングで体をほぐした後、フットワークの基礎や、8ROCKSがDリーグのラウンドで踊ったステップを練習した。さらにヘッドスピンなども学び、最後はバトルで盛り上がった。
ステップを練習している最中、TETSUが言った。
「みんな、習ったことをそのままやるだけじゃなく、味付け、スパイスを効かせていこう。回転の途中で腰を浮かせたり、帽子を触ったり…。ラーメンだって塩味つけたり、コショウかけたりするだろう?」
子どもたちは反応よく「オレはシーフードだ!」「じゃあトンコツだ!」と言いながら、腕の動きを変えてみたり、テンポを変えるなど独自性を出していった。
この意図を、ディレクターのKakuが解説する。
「基本は大切ですけど、ブレイクダンスは個々の感性で表現してOKなんですよ。これが正解というものではなく、いろいろなスタイルがあって、独特だからおもしろいんです。野球でもホームランバッターだけではないでしょう。今回の参加メンバーはブレイクダンスの基盤があったので、TETSU君も味付けの話をしたのでしょう」
TETSUは8歳でダンスを始めた。自身が小学生の頃はどうだったのだろうか。
「ボクはうまい人のマネをしていたかな。形を崩して自分のオリジナルにし始めたのは15、16歳ぐらい。でも、小学生の頃から意識していいと思うんです。目立とう、印象に残ろうと思えば、人がやっていないオリジナルが大切だと思うんです」
2GOO(ツーグー)も、独自性が重要だという。
「ブレイクダンスは個性を大事にする文化なんですよ。基本はあるけど、そのままではなく、オリジナリティー。1人1人が違い、その人しかないダンスがある。子どもの頃から意識していいと思いますよ。大人になるといろいろ考えてしまうでしょう。『こう踊りたい』という気持ちを大切に、それを忘れないでダンスを楽しんでほしいですね」
2GOOは、今回のワークショップを「子どもたちにとって、特別な日になってほしい」という思いで臨んだ。
「8ROCKSがDリーグのラウンドで実際に踊ったステップもやって、難しかったと思うけど、これまでやったことないステップを体験して、特別な日になってくれたのではないかな。ブレイキンの楽しさを伝えたかったし、次につながるきっかけになればと思います。僕らができるのは、きっかけを与えること。やるのは子どもたちですから」
ブレイキンは来年のパリ五輪で正式種目に採用されており、Kakuも注目度の高まりを感じるという。
「競技人口も増えていますし、ますます人とは違う味が大切になると思います」
習ったことを自分流にアレンジしていく。ブレイクダンスに限らず、重要なことだろう。参加した子どもたちには、実りの多い3時間になった。【飯島智則】
※KOSEのEはアキュートアクセント付きE





