猫のガーフィールドは飼い主に溺愛され、大食いで月曜日が大嫌い。現代人が罪の意識を感じる行動をまるっと肯定的に楽しんでいる。米国の新聞連載漫画として半世紀近く親しまれたこのキャラクターを長編3Dアニメ化した作品だ。
映画には生き別れた父親猫のヴィックが登場。その父を救うため、ぬくぬくと暮らしていたわが家を出て、外の世界の荒波にもまれることになる。メガホンはディズニーアニメとしては異色の、薄情な王を主人公にした「ラマになった王様」(01年)でカルト的人気を博したマーク・ディンダル監督で、子どもがキャッキャッと喜びそうなアクティブな場面に加え、随所にシニカルな笑いが仕掛けられている。ガーフィールドのわがままは、ポチりで何事もオーダーできるスマホ時代に増幅。ピザ配達の大量ドローンが絡むクライマックスには思わず見入った。マリモから足がはえたようなキャラクターデザインはどれもほっこりとさせ、底意地の悪い悪役ジンクスもどこか憎めない。
日本語版の声を演じる山里亮太のハマりぶりは、オリジナルのクリス・プラット以上かもしれない。【相原斎】
(このコラムの更新は毎週日曜日です)




