田中麗奈は45歳の今、ひときわ輝いている。18年の日台合作「おもてなし」(ジェイ・チャン監督)以来8年ぶりの映画単独主演作となった3日公開の「黄金泥棒」(萱野孝幸監督)作では、出来心から数百万円の金のおりんを盗んだことをきっかけに、100億円の秀吉の金茶碗を盗む計画を立てる主婦を演じ、スクリーンの中を躍動。母として長女と向き合う子育てを語り、広く共感を得ている。俳優として母として生き生きと生きる秘訣(ひけつ)を聞いた。【村上幸将】

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ガスバーナーを点火し、純金のおりんに炎を浴びせ続ける。「黄金泥棒」の序盤で描かれたシーンは自ら、本物の金を焼いている。

「バーナーで本物を、ずっとあぶっていました。本当に、いいんですか? という感じ。スタッフも、変な緊張感もあるんだけど、何か面白いことをやっているワクワクもあって、高揚感あふれる現場でした。最初は皆、手袋を使って、震えながら触っていたのが、だんだん普通に映画の小道具化していって…人間、慣れって怖いですね」

田中が演じた藤根美香子は、おりんを盗み、販売した会社に謝罪に訪れるが、謝罪に同行した夫路範(阿諏訪泰義)と、同社の社員の土岡瞳(石川恋)との不倫が発覚。美香子は、離婚したくなければ秀吉の金茶碗を盗む計画に協力するよう路範に迫る。世間を騒がせた実際の事件から着想し脚本を作り上げた、萱野孝幸監督(35)との初タッグで目を開かされたという。

「萱野監督の作品を何作か見させていただきましたが、1曲の中でジャンルが幾つもあるような“変調”スタイル。後半の金茶碗を奪うアクションシーンは、スタッフが美香子役として動いてカメラマンが事前に撮った映像を『これが撮りたいんです』と見せてくださり、全員が共有できて理解が早かった。私、撮影現場で最年長だったんです。若いチームから受けた刺激が、とても多かった」

40代半ばになったが「アクション、やりたいです」と意欲は増す一方だ。2年前から演技力を強化したいと演技を学び直している。

「お芝居をやっていないと気持ちが悪いので、作品と作品の間(出演作がない時期)にやっている感じ。自分が今、やっていることと違うことをやることで気付くこともありますし、コメディーや漫画原作を題材にしてやってみたいとか、コーチにお願いすることもあって。脚本やシーンがなく、パントマイムや即興でお互いが言ったことに乗っかり合って展開が進むこともやったり。筋トレみたいな感じで楽しいし、好き」

◆田中麗奈(たなか・れな)本名同じ。1980年(昭55)5月22日、福岡県生まれ。中学3年でモデルデビューし、九州でCMに出演していた高校2年時に「がんばっていきまっしょい」のオーディションで主役に選ばれ映画デビュー。25年は「雪風 YUKIKAZE」(山田敏久監督)「星と月は天の穴」(荒井晴彦監督)など短編を含めると5本の出演作が公開。2月に「禍禍女」(ゆりやんレトリィバァ監督)が公開。10年から故郷の久留米ふるさと特別大使を務め、21年には名誉大使に就任。158センチ、血液型A。

デビュー当時から田中麗奈さんを度々取材してきましたが、衝撃だったみずみずしい透明感は、大人の俳優になった今も健在でした(撮影・野上伸悟)
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デビュー当時から田中麗奈さんを度々取材してきましたが、衝撃だったみずみずしい透明感は、大人の俳優になった今も健在でした(撮影・野上伸悟)
デビュー当時から田中麗奈さんを度々取材してきましたが、衝撃だったみずみずしい透明感は、大人の俳優になった今も健在でした(撮影・野上伸悟)
映画「黄金泥棒」主演とあって、田中麗奈さんには何か黄金にちなんだ物を手にしてもらおうと、ない頭をひねって、かなり無理矢理ですが黄色い花束を準備した。「えーっ、日刊スポーツさん、もう賞をくれるんですかぁ」と唐突なお願いにも、絶妙な切り返し気持ちよくご対応くださいました。年末には正真正銘、お祝いの花束を渡せることを楽しみにしております(撮影・野上伸悟)
映画「黄金泥棒」主演とあって、田中麗奈さんには何か黄金にちなんだ物を手にしてもらおうと、ない頭をひねって、かなり無理矢理ですが黄色い花束を準備した。「えーっ、日刊スポーツさん、もう賞をくれるんですかぁ」と唐突なお願いにも、絶妙な切り返し気持ちよくご対応くださいました。年末には正真正銘、お祝いの花束を渡せることを楽しみにしております(撮影・野上伸悟)
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映画「黄金泥棒」主演とあって、田中麗奈さんには何か黄金にちなんだ物を手にしてもらおうと、ない頭をひねって、かなり無理矢理ですが黄色い花束を準備した。「えーっ、日刊スポーツさん、もう賞をくれるんですかぁ」と唐突なお願いにも、絶妙な切り返し気持ちよくご対応くださいました。年末には正真正銘、お祝いの花束を渡せることを楽しみにしております(撮影・野上伸悟)
デビュー当時から田中麗奈さんを度々取材してきましたが、衝撃だったみずみずしい透明感は、大人の俳優になった今も健在でした(撮影・野上伸悟)
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