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神シェフ集結!ラスベガス夢グルメ
神シェフ50人!一気に食べ歩く目玉イベント
10周年を迎えた食の世界的祭典「ベガス・アンコルクド」2夜目は、いよいよ目玉イベント「グランド・テイスティング」です。世界の有名シェフとバーテンダー約50人が集結して腕をふるう恒例イベントで、50以上のブースと数千人の来場者で熱気は最高潮。ひと晩では食べきれない最先端グルメの競演で、美食都市ラスベガスの迫力に圧倒されます。
専用トレーとワイングラスで会場へ
会場となった名門ホテル「シーザース・パレス」の神殿のような中庭に陽が落ちると、美しくライトアップされた会場に続々と人が詰めかける。世界のスターシェフの味を自由に試食できるお祭りとあって、この日のためにラスベガス入りした世界の食いしん坊たちもわくわくの表情。受付で配られる専用トレーとワイングラスを手に、お目当ての店をひとつでも多く回ろうと、笑顔があふれる。
10周年とあって、集結したシェフの顔ぶれも豪華。3店舗で計7つのミシュラン星を持つゴードン・ラムゼイ氏は来場者たちとの記念撮影に気軽に応じていたし、ギー・サヴォワ氏、ダニエル・ブールー氏ら三つ星シェフ、アカデミー賞公式シェフとしておなじみのウルフギャング・パック氏らも腕をふるった。お酒の分野も、英バーテンダー協会会長サルヴァトーレ・カラブリア氏らそうそうたるスターが参加し、世界各国のワインやスピリッツ(蒸留酒)が祭典を盛り上げた。
右も左も神シェフ!極上食べ歩き
各レストランのブースが提供している小皿をトレーに乗せながら食べ歩きするスタイルが楽しい。手当たり次第に乗っけていたら、ハリウッドセレブ御用達の名店「MR CHOW」の甘酢がけカニ爪フライと、女性カリスマシェフ、ギアダ・ローレンティス氏のチーズリゾットがトレーの上で並んでいたりして、「ベガス・アンコルクド」ならではの豪華競演にうっとりする。
人気ワインメーカーもあちこちにブースを出していて、文字通り「食べて飲んで」のフェスティバル。夜8時を過ぎると広い中庭が満員電車のような人出で、トレーとグラスを手に歩くのが大変。人のワイングラスとぶつかりそうなにぎわいで「白い服は避けた方がいい」というアドバイスに納得した。
ヒラメのドライみそ
日本人シェフ、Nobuこと松久信幸氏のブースも盛況だった。ラスベガスのほか、俳優ロバート・デ・ニーロと共同経営するニューヨーク店など、世界各国にレストラン「NOBU」を構えるスターシェフだ。「ヒラメのドライみそ」は、新鮮なヒラメの刺身を粉末状のドライみそでいただく最先端の和食メニュー。ガーリックチップとプチトマトの組み合わせでさっぱりした味わいだ。スパイシーなソースの和牛グリルと合わせ、人気を集めた。
集めたい!ブースも食器も個性的
ブースも食器も同じ規格に統一されがちな日本のグルメフェスと違い、ベガス式は何もかもが個性の競演。各ブースは店の世界観を表現した個性的なデザインが並び、使う小皿もこの日の料理に合わせたオリジナル。ダッチオーブンのようなプチ鍋や、腰の高さまであるようなドリンクボトルなど、斬新な食器を集めて歩く来場客も多い。
中でも大人気だったのは、ゴードン・ラムゼイ氏のチョコレートケーキ。小さなフィドジャー(密封ガラスびん)の中にチョコムース、スポンジケーキ、生クリームなどを閉じこめ、何層もの味わいが見た目に楽しい。Nobuでは、たこ焼き屋台でおなじみの経木舟皿に和牛グリルを盛っていて、注目の的だった。
Nobu氏「刺激になる場所」
第1回の「ベガス・アンコルクド」から参加しているNobuこと松久信幸氏は「みんな世界中を飛び回っているシェフたちで、これだけの顔ぶれが一堂に会することはなかなかない。僕にとっても仲間に会えるうれしい場所です」。イベント前の記念撮影では、楽しそうにハグし合うシェフたちの輪ができた。「みんな30年来の仲間。シニアになってもみんな新しい料理に挑戦している彼らの姿を見て、僕も頑張ろうと刺激になります」。
イベントは、チケット代225ドル(約2万5000円)のチャリティー。Nobu氏は「こういうイベントが10年続いているのは、チャリティーの精神が根付いているアメリカらしいところ。日本でもいつかやってみたいですね」。
明日は雰囲気一転、カジュアルフードで「ベガス・アンコルクド」を楽しむ、ダウンタウン編です。【梅田恵子】