解散が伝えられている国民的アイドルグループSMAPの代表曲「世界に一つだけの花」が、15日発表のオリコンデイリーランキングで9位になり、前日の100位圏外から大きくランクアップした。SMAPのファンが、グループの存続に向けて同シングルの購買運動を始めた影響とみられる。

 ファンの情熱が、ランキングに表れた。14日付のランキングで、「世界に一つだけの花」は約300枚を売り上げ、9位になった。関係者によると、現在在庫切れになるCD販売店が続出しており、出荷が追いついていない状態。週末にはさらに数字が伸びる可能性が高いという。仮にこのまま週間ランキングでもトップ10入りした場合、2004年の2月9日付週間ランキングで10位になって以来、11年11カ月ぶりだという。

 13日にSMAPの解散が伝えられて以降、ファンたちはツイッターで「みんなの気持ちがSMAPに、どうか届きますように」「また5人で歌っているのを聞きたい」などとつぶやき、「世界に一つだけの花」の購入を呼び掛けた。投稿の中に「♯世界に一つだけの花購買運動」「♯SMAPは終わらせない」などのハッシュタグ(つぶやきが何を意図する投稿なのかを示し、まとめて検索などをできるようにするシステム)を付けて意識共有。多数のユーザーが同調している。

 また、最新シングル「Otherside/愛が止まるまでは」も前日の32位から4位にジャンプアップ。SMAPのシングルが100位以内に8曲入った。14日付の配信サイトレコチョクのシングル総合デイリーランキングでも、「世界に一つだけの花」がダウンロード数1位になっている。レコード会社関係者は「いただいた注文に対して、対応している状態です」。別の音楽関係者によると、現在CD販売店から多数の発注がある状況で、今後売り上げが上積みされるのは必至という。

 同曲は累計で、グループ史上最高の258・2万枚(オリコン調べ)を売り上げている。ファンは「トリプルミリオン(300万枚)目指して頑張ろう」などと呼び掛けている。