覚せい剤取締法違反(使用)の疑いで逮捕された歌手のASKA(本名宮崎重明)容疑者(58)が「自分は前回逮捕されて以降、薬なんか見ていない。絶対にやっていない」と供述していることが29日、警視庁組織犯罪対策5課への取材で分かった。

 今回の逮捕3日前にASKA容疑者が110番して警察官が自宅に駆け付けた際、本人が対応した居間に注射器など覚醒剤を使用するための道具が見つかっていなかったことも判明。同課は29日、ASKA容疑者の東京都目黒区の自宅を家宅捜索するなどして、道具や使用方法、覚醒剤の入手先を調べる。

 ASKA容疑者は2014年5月、覚せい剤取締法違反(所持)の疑いで逮捕された。同年9月、同法違反と麻薬取締法違反の罪で懲役3年、執行猶予4年の判決を受け、執行猶予中。

 組対5課によると、ASKA容疑者は25日午後7時ごろ、自ら「盗撮されているから確認してほしい」などと110番。駆け付けた警察官に居間で対応した。同課は同容疑者が当時、使った道具を警察官の目につかない場所に置いていた可能性もあるとみている。

 この際、言動が意味不明だったため、警察官から任意の尿検査を求められて応じた。鑑定の結果、28日に陽性反応が出たため同日夜に逮捕されたが、ASKA容疑者は「事実に反します」と容疑を否認していた。