女優の寺島しのぶ(44)が、急性大動脈解離のため亡くなった俳優中嶋しゅうさん(享年69)と共演していた舞台の稽古にのぞみ、「涙が溢れてきた」と辛い胸中を吐露した。

 中嶋さんは6日、東京芸術劇場シアターウエストで上演された舞台「アザー・デザート・シティーズ」に出演中に、急性大動脈解離を発症しステージから転落し亡くなった。舞台は11日まで公演を中止し、12日も休演。13日から上演再開する。

 主演を務める寺島は10日のブログで「気合い入れ直しです。13日まで後2日。まずは稽古します」「不思議な気持ちのままやるべきことをやり、着実に時間が過ぎ去って行きます。正直色々なことが辛いです。でも、でも、進まなければならないのです」と気丈につづったが、11日のブログでは「明後日から舞台再開なので劇場へも行かなければいけません。頑張れ私。出来るぞ私」と自らを鼓舞。「でも、昨日の舞台稽古で弟役の中村蒼くんが“何があっても守るよ安心しな”のセリフに涙が溢れてきた。私は今こう言ってもらいたかったのだ」と、中嶋さんが亡くなった悲しみをにじませた。

 「公私混同はいけませんが、混同しちゃうのも、脆い私も人間だもの。しょうがない」と、くじけそうな気持ちを明かしつつも、主演女優として「みんな大事。みんなのために私がやるべきことをやる」と前を向いた。