豊田監督作品への出演は4作目で、単独主演での出演は「青い春」(01年)以来16年ぶり。松田は「この映画で豊田監督とタッグを組んで挑めることをうれしく思います」、豊田監督も「松田龍平と新しく出会えるチャンスを与えられたことに喜びを感じています。と同時に龍平と組む時は絶対負けられない」と意気込みを語った。豊田監督は少年時代に「奨励会」に所属していただけに、指遣いや棋士の心情など、経験者ならではのこまやかな表現も注目される。

 幼なじみ役で、昨年大みそかのNHK紅白歌合戦に初出場したロックバンド、RADWIMPSの野田洋次郎(32)が出演。松田とはプライベートで親交があり「友達として一緒にいる時は見られない松田龍平の姿を見て、刺激をもらいたい」と撮影を楽しみにしている。

 ◆「泣き虫しょったんの奇跡(仮題)」 プロ棋士を目指し、奨励会に入会した晶司(松田龍平)だが、「26歳の誕生日までに四段昇格できない場合は退会」という規定へのプレッシャーで勝てなくなる。退会を余儀なくされ、絶望を味わう晶司だが、将棋を指す喜びを思い出す。友人の悠野(野田洋次郎)や家族、周囲の人々に支えられながら再び夢に挑戦する。