坂東玉三郎(67)と松任谷由実(63)の初めての対談が実現した。このほどNHK Eテレ「SWITCHインタビュー達人達」(11月4日午後10時放送)で、3時間を超えるトークを行った。

 20年以上前、松任谷が玉三郎演出舞台を観劇した時にあいさつしたことがあるだけで、これまで対談したことはなかった。今回、「玉三郎さんなら」「松任谷さんなら」と2人の思いが重なって決まった。

 対談は東京・歌舞伎座と松任谷の事務所のスタジオで行われ、松任谷が「老後のことを考えることはありますか」「(演技で)母性はどのように表現するんですか」と歌舞伎俳優・玉三郎の素顔に迫る質問を連発する中、下着談議も飛び出した。玉三郎が「意外と気楽な人間だと思っているんです」と話すと、松任谷がすかさず「トランクス派ですか、ブリーフ派ですか」と大胆質問を浴びせ、「聞いちゃった」と笑顔を見せる一幕もあった。

 長年一線で活躍する2人だが、「華やかな舞台を大勢のお客様の前でやりながら、部屋にこもってポツンとする時がある」という玉三郎に、松任谷も「選ばれし者の孤独みたいなものにちょっと酔っちゃう時もあります」と応じた。玉三郎が「前向きな人ですね」と話すと、松任谷は「ダークなところもあるの、自分では」「ブラックユーミンなんですよ」と意外な一面を明かした。

 対談後、玉三郎は「考えていることがよく似ているというか、共通点があるので話しやすかった」と言えば、松任谷も「カジュアルさと深遠さの振れ幅にすごく興奮しました。京都でご一緒に遊びたい」と、意気投合していた。【林尚之】