大みそかのNHK紅白歌合戦(午後7時15分開始)の出場者が11月16日、発表されました。今年も、秋元康氏が総合プロデュースを手がけるアイドルグループが出場を決めました。AKB48、乃木坂46、欅坂46の3組です。

 SKE48が初出場した12年以降、秋元氏がプロデュースするグループは毎年複数、出場してきました。13年にはNMB48、14年にはHKT48、15年には乃木坂46、昨年は欅坂46と、5年連続で関連グループが初出場を果たしてきました。あらためて振り返ってみると、これは驚きの記録ではないかと思っています。

 今年は、12年以来初めて、秋元氏が手がけるグループの顔ぶれが前年と変わりませんでした。AKB48、乃木坂46、欅坂46は、昨年出場した3組と同じです。それぞれ安定した人気と売り上げを持続しており、納得の出場ではないでしょうか。10回目の出場となるAKB48はもはや常連の風格ですし、「清楚(せいそ)で上品」が特長の乃木坂46と「若者を引きつける歌詞とかっこいいパフォーマンス」が売りの欅坂46は、明確な個性を確立したと言えそうです。

 一方で、実力あるアーティストがそろう紅白歌合戦に出場するのは、もちろん簡単なことではありません。SKE48や、今年4月にデビューしたNGT48などのAKB48の姉妹グループは、2年連続で出場を逃す形になってしまいました。AKB48の姉妹グループには、AKB48を兼任していたり、AKB48のシングルにも参加したりするメンバーも多く、見方によっては、AKB48と一緒くたにされてしまう部分もあるのかもしれません。

 13年以降、秋元氏がプロデュースするグループは5年連続で3組ずつ出場(14年はSKE48とNMB48が1組のアーティスト枠として出場)していますが、3組が上限という決まりはもちろんありません。NHKの矢島良チーフ・プロデューサーは、「事務所やレコード会社などで、いわゆる出場の『枠』というものはありません。その時その時で、総合的な判断をしてオファーさせていただいています」と話していました。

 今年出場する3組の壁は厚いですが、別に「枠」はないのです。来年1月にはSTU48のデビューも控えていますし、「22/7(ナナブンノニジュウニ)」など、秋元氏がプロデュースするグループは増え続けています。どのグループにもチャンスはありますし、来年以降の紅白で、AKB48の姉妹グループが復活したり、新たに初出場を果たす可能性も十分にあると思っています。