19年度前期のNHK連続テレビ小説「夏空-なつぞら-」(19年4月スタート)のヒロインに女優広瀬すず(19)が決まり、20日、東京・渋谷の同局でお披露目された。

 朝ドラ100作目の節目の作品で、戦後のアニメ草創期に活躍した女性アニメーターの暗闘を描く。広瀬は「いろんな方に『100回目だからね』と言われて、ちゃんとプレッシャーを感じています。差し伸べられた手をちゃんと握って、裏切らないよう感張ります」と笑顔で話した。

 抜てきは前日に聞いたという。「えっ、という気持ちの方が大きかった。朝ドラはあこがれの存在。今はまだ、楽しみと言える実感がないというか、ヘンな感じ」。また「お母さんにメールで『すごいことになったんだけど、今聞くか、明日の夕方の記事を見るか』と言って伝えたらすごく喜んでくれて」。姉の広瀬アリス(22)は放送中の朝ドラ「わろてんか」に出演中。「言っちゃいけないと言われていたので黙っていたので、会って伝えたいです」と話した。

 作品は、脚本家大森寿美男氏のオリジナル。朝ドラは「てるてる家族」(03年)に続き2作目となる。広瀬は、好きな朝ドラが「てるてる家族」だったとし「保育園の時、見てから保育園に行くのが日常だった。石原さとみさんが演じたヒロインの顔をものまねしたり。朝の日常のひとコマだった。皆さんにとってこの作品もそういう存在になれたら」と抱負を語った。

 制作統括の磯智明チーフ・プロデューサーは「ダイナミックな時代に、いろんな経験を積んで前向きに進んでいくという、朝ドラの原点のようなヒロインを描きたい」。広瀬の起用について「表現力が期待される役で、広瀬さんの巧みな演技力で100作目の朝ドラを成功できると思った」と話した。