宝塚歌劇団雪組の6年目男役の綾凰華(あや・おうか)が28日、兵庫・宝塚大劇場でミュージカル「ひかりふる路(みち)~革命家、マクシミリアン・ロベスピエール~」新人公演で初主演を務めた。

 8月に雪組移動後、初作品での主演の大抜てき。18世紀末、フランス革命の中心人物の1人、ロベスピエール役を熱演した綾は舞台に登場したシーンを「光と拍手の音を体で感じて歌わせていただいた」を振り返り「緊張? すごく緊張するほうですが、きょうは『体が緊張するヒマはないぜ!』という感じでした。緊張している余裕がなかった」と笑顔を見せた。

 課題の歌を克服するため、雪組の新トップスター、望海風斗(のぞみ・ふうと)の録音した歌声を自宅で繰り返し聴き、この日の舞台に挑んだ。望海からは「1時間35分、(ロベスピエールを)生き抜いてね」とアドバイスされた。

 「その言葉を自分の軸としました。(生き抜くには)パワー、技術もいる。1時間35分、いろんなことを感じさせていただいた。感謝の気持ちでいっぱいです」と話した。

 ヒロインのアンヌ役の潤花は「東京公演に向けて綾さんにがむしゃらについていくのではなく、自分でも引っ張っていけるような芯のあるアンヌを作り上げるようにしたい」と意気込んだ。東京公演は来年1月25日。