浜辺美波(17)が新人賞を受賞した。04年に所属事務所の先輩、長沢まさみ(30)も受賞している。「歴代受賞の方々を調べたら長沢さんの名前があって…。ずっと頑張ってらっしゃる先輩に続けるなんて信じられないです」と驚きを口にした。

 北村匠海(20)とダブル主演の「君の膵臓をたべたい」では、わずかな余命を明るく生きようとする高校生を演じた。「(主人公の)『僕』を振り回すように、楽しそうに走ったり、明るく、かわいらしく演じました」。けなげで透明感ある演技は、涙なくして見られない物語とともに話題になった。幅広い年齢層にリピーターが多く、興行収入は最近の青春映画では異例の34・8億円に達した。「何度も劇場に足を運んだ方が多いと聞きました。大切に思ってくれる方がたくさんいたんですね」。

 「亜人」は佐藤健(28)演じる主人公の妹を熱演した。これまで以上に映画を主戦場にした1年だった。多忙な日々と思いきや、「私はマイペースですが、マネジャーさんが眠たそうにしていることが増えたかな?」と笑った。【森本隆】

 ◆浜辺美波(はまべ・みなみ)2000年(平12)8月29日、石川県生まれ。11年に東宝シンデレラオーディションでニュージェネレーション賞。同11月「アリと恋文」で映画デビュー。ドラマは15年NHK連続テレビ小説「まれ」など。趣味は読書。155センチ。血液型B。

 ◆君の膵臓をたべたい 孤独を好む高校生「僕」は病院で女子高生の日記帳を拾う。膵臓の病気で、余命わずかなことを記した日記の持ち主はクラスの人気者桜良だった。秘密を知ってしまった「僕」の日常が、桜良との交流を通じて変わり始める。月川翔監督。

 ◆亜人 永井(佐藤健)は交通事故を機に、自らが不死身の新人類「亜人」であることを知る。国家を乗っ取ろうとする亜人のテロリスト佐藤(綾野剛)との、不死身同士の対決が始まる。浜辺は病と闘う永井の妹役。本広克行監督。

 ◆新人賞・選考経過 石橋静河、木下あかりらの名前もあがる中「病の役は新人では(雰囲気が)出しづらい中よくやっていた」(秋山登氏)「知名度での集客が難しい中、口コミで集客できた」(品田英雄氏)と、浜辺美波のフレッシュな存在感が高く評価された。