歌手荒木由美子(57)が7日、37年ぶりの新曲「私はブランコ」のお披露目会見を都内で行った。

 「最後に曲を出したのは20歳の時。この時はレコードだったので、CDで歌を発売するのは初めてです」と緊張をしながらも「私はブランコ」をしっとりと歌い上げた。

 76年に「第1回ホリプロタレントスカウトキャラバン」で審査員特別賞を受賞してアイドルとしてデビューした。83年に歌手湯原昌幸(70)と結婚した2週間後に、同居の義母が倒れ、それから20年に渡って介護と子育ての日々を過ごしてきた。

 カップリング曲「ありがとうはエンドレス」は、介護をする娘と老いた親の日常を歌っている。歌唱中に介護体験を思い出したのか声に詰まった。「『お母さん』という言葉が、何だか胸に来ちゃうんですよね。この曲を発売できたことをお義母さんも喜んでくれていると思う」と笑顔で話した。

 「幸せは、感じようとしないと感じないもの。昨日より今日。今日より明日。1日1日が幸せです」と話す。今年を表す漢字に「幸」を選んだ。「湯原さんと結婚して35年。毎日が幸せでした」。

 37年ぶりの新曲は、レコードデビュー40周年という節目で、スタッフら発案した。荒木も「まさかの『さか』です」と驚くが、来年1月18日に東京・恵比寿アート・カフェ・フレンズで人生初のライブを行う。「コンサートはしたことがあるけれど、ライブは初めて」。

 笑顔がトレードマークだが、歌手活動の本格復帰にあたり、「上手とか下手ではなくて、心に伝わる曲を歌っていきたい」と胸の内を明かした。