武蔵と小次郎の対決を描く新作映画が製作され、武蔵を細田善彦(29)、小次郎を松平健(64)が演じることが25日、分かった。映画「武蔵-むさし-」(三上康雄監督、来年公開)で、史実に基づいた異色作となる。

 作家吉川英治の小説「宮本武蔵」や数々の映画やドラマのイメージでは、若い剣豪同士だが、実は小次郎は老練な剣豪だった史実をもとに、三上監督がオリジナル脚本を手掛けた。小次郎役の松平は「今まで見たことのない佐々木小次郎をお見せいたします」と意気込んでいる。35歳差の俳優が演じる武蔵と小次郎は、数ある作品の中でも例がない。

 後に巌流島と呼ばれるようになった舟島で、武蔵と小次郎が決闘した理由に、個人だけでなく藩の思惑などがあったことが丁寧に描かれる。松平は「舟島での決闘はクライマックスの最大の見せ場。単に武蔵と剣を交えるだけでなく、そこに至るまでに小次郎が思い続けた、戦のたびに多くの民が亡くなる時代を終わらせて民の幸せを願い立ち上がったという男の生きざまをご覧いただきたい」。

 16年NHK大河ドラマ「真田丸」で北条氏直を好演し、映画初主演の細田は「何人もの名優が演じてきた武蔵を演じる機会をいただけて身が引き締まる思いです」。小次郎との決闘が29歳ごろだったとされる武蔵に自分を重ね「図らずも同じ29歳の今、一生懸命に武蔵の成長物語に挑みます!」と話している。

 撮影は既に関東近郊で始まっており、完成した作品は海外上映も視野に入れている。オールロケでリアルな殺陣を見せると意気込む三上監督は「本物の武蔵に挑みます。とことん本物にこだわる」と話している。