人気ヒップホップグループ「ET-KING」のリーダー、いときん(本名・山田祥正=やまだ・よしまさ)さんが31日午前11時28分、大阪府内の病院で、がん性心膜炎のため亡くなっていた。1日午前8時、所属事務所が公式ホームページで発表した。38歳だった。いときんさんは昨年8月、ステージ4の肺腺がんであると公表。闘病しつつも、昨年12月28日には、地元・大阪でライブに出演していた。

 事務所関係者によると、いときんさんは自宅療養を続けていたが、今年1月19日に「心臓が苦しい」などと訴え、府内の病院に救急搬送。入院し、治療を受けていた。

 「ギフト」「愛しい人へ」など、多くのヒット曲を送り出し、昨年末の最後のライブ出演となった場でも、1500人ファンを前に「ありがとう」を繰り返し、「生きるで」と約束していたが、力尽きた。

 いときんさんは昨年6月の定期健診でがんの疑いが判明し、同7月に肺腺がんと診断。同8月に病気を公表し、昨年中のライブ活動休止を発表していた。

 グループは、19年に結成20周年を控えることから、そのカウントダウン第1弾となる全国ツアーが昨年末に開催され、その千秋楽の大阪公演で、ステージ復帰を果たしていた。

 いときんさんは昨秋以降、自宅療養に努めてきたが、その最中も、昨年11月にリリースされた新曲「こっちこい」や、今年2月発表予定のアルバムのレコーディングにも参加。創作活動も続け、体調のいい時には、大阪市内のスタジオへ姿を見せ、レコーディング以外にも、愛用ギターを取りに来るなどしており、音楽への情熱が衰えることはなかった。

 体調面では、免疫力をあげようと、体力づくりにも励み、関係者によると、今年1月19日、体調が急変するまでは、自宅で過ごしていたという。

 通夜は3日午後7時から、葬儀は4日午前10時30分から、ともに大阪市阿倍野区阿倍野筋4の19の115「やすらぎ天空館」で行われる。

 会場では、入り口にファンへ向けた記帳メッセージの場も設けられる。