三浦春馬(28)が、フジテレビ系で5月12日放送の「世にも奇妙な物語’18春の特別編」(午後9時)で、ヒューマンSF「明日へのワープ」に主演することが13日、分かった。三浦が「世にも奇妙な物語」シリーズに主演するのは「-11年秋の特別編」の「JANKEN」以来7年ぶり2度目。また、三浦演じる主人公と同居中の恋人を、17年のNHK連続テレビ小説「ひよっこ」にも出演し、話題となった佐久間由衣(23)が演じる。佐久間はシリーズに初出演で、三浦とも初共演。

 三浦は劇中で、映画監督を夢見る小林峰雄を演じる。峰雄はアルバイトをしながら自主制作映画を作り続け10年たっても芽が出ず、女優志望の恋人須藤由紀(佐久間)からも愛想を尽かされそうな状況で、友人の結婚式に招待されてしまう。追い込まれ、眠れぬ日々が続く中、精神科医の宇堂公康(相島一之)から謎の薬アイリウムを処方される。アイリウムは1錠服用した途端、24時間分の記憶が完全になくなる効能があり、嫌な思いをする出来事の前に飲んでおけば、24時間後の未来にワープしたかのような感覚になり、体験しなかったかのように記憶から消し去ることが出来る。峰雄は記憶をコントロールできるアイリウムにわずかな希望を託す。

 三浦は「JANKEN」で演出を務めた植田泰史監督と再タッグを組み「純粋にうれしかったです。前回の『JANKEN』も植田監督とやったのですが、引き続き植田監督が撮ってくださるということで僕自身、成長した何かを現場に置いていければ良いなと思いながらやらせていただきました」と振り返った。。

 作品については「自分と向き合う時(現実から)逃げてしまうような弱さって誰もが持ち合わせていると思うのですが、そんなところに僕も共感しました。勝負しなければいけない瞬間というのは人それぞれ絶対にあると思うので、そういうことの大切や尊さに気付いてもらえるような作品にできれば良いなと思いながら、精いっぱい(お芝居を)やらせていただきました」と語った。アイリウムが実際にあったら? と聞かれると「たとえば満員電車でつらい時とか、めちゃくちゃおなかが痛い時は飲んでしまうと思います」と笑った。

 注目してほしいシーンについては「アイリウムという薬による“世にも奇妙な世界”を経験した後の恋人とのシーン」を挙げた。「自分のパートナーを見た時『あぁ、本当に存在するんだなぁ』と感極まりました。大切な人が明日いなくなるかもしれないという可能性は0%じゃないわけで、いつだって誠実に人と向き合うこと、その大切さを実感しました」と語った。

 佐久間は「小さい頃から『世にも奇妙な物語』を見ていたので、お話をいただいた時には、本当にうれしくて、私が出ていいのかなってびっくりしました。歴史ある番組に出演させていただけて光栄です」と出演を喜んだ。初共演した三浦については「優しくて面白い方だったので、現場の雰囲気も和やかで、お芝居をやりやすい環境を作っていただきました。3年以上ずっと一緒にいるカップルという設定で、自分で事前に想像して作っていったという部分もあるのですが、実際、目の前に立たれている三浦さんのたたずまいにすごく助けられて、役に入ることができました」と感謝した。