タレントのコロッケ(58)が17日、大阪市内で主演映画「ゆずりは」(加門幾生監督)の舞台あいさつに登場した。同映画は、葬儀社を舞台に「死」と向き合う現場で、命の尊さと大切な人への思いを描く、切なくも温かい涙あふれる作品。コロッケは、本名の「滝川広志」として主演を務め、自身初の主演作となる。

 加門監督、共演の柾木(まさき)玲弥(23)、大和田紗希(28)と登壇したコロッケは、美川憲一や志村けんらの、お決まりのモノマネで会場を沸かせていた。

 舞台あいさつ前に行われた合同会見でコロッケは、本名の滝川として演じたことについて、「コロッケは足し算の芸、(役者として)今回の役は引き算」と表現。自身を2つの盆栽に例え、飾り付けなど豪華にするのがコロッケ、無駄な動きをそぎ落とし、大きくなるものを小さくしていくのが今回の役、と違いを語っていた。

 壇上で加門監督に「余計なことはしないように」と言われていたことを明かしたコロッケは、役作りのポイントは「コロッケを捨てること」と話し、「(コロッケとしての)38年間を全部そぎ落とすって、すごい大変なんですよ」と苦労を力説していた。

 加門監督からは役作りのために、7キロ減量したり、映画の舞台になった千葉県八千代市に3週間住み込んで、人間観察をしていたことなど、ストイックさを褒められていたコロッケだったが、柾木に福山雅治のモノマネをむちゃぶり、レクチャーするなど終始、コロッケワールド全開の舞台あいさつとなった。同映画は16日から順次、全国の劇場で公開。