落語芸術協会会長の桂歌丸(かつら・うたまる)さん(本名椎名巌=しいな・いわお)が2日、慢性閉塞(へいそく)性肺疾患のため、横浜市内の病院で死去したことを受け、桂さんが長年司会を務めた日本テレビ「笑点」(日曜午後5時30分)の大喜利メンバーが日本テレビを通じてコメントを発表した。

 三遊亭好楽(71)「昭和41年に笑点が始まり、落語ブームの頂点に立った歌丸師匠が番組に頼らず、自分をおごらず、円楽、談志、志ん朝、円鏡(円蔵)の活躍を一切気にも止めず、わが道を行く姿は、古武士のごとく素晴らしい生き方をした方だと思います。新作から古典落語の独演会や円朝物に挑戦し、一時代を築きあげた。あの痩せた身体から、どうしてこの様なエネルギーが生まれるのかただただ驚き、そして尊敬の一言です。我々に温かく接し、教えてくださったわれらの誇り歌丸師匠に感謝、感謝、感謝です。ありがとうございました。合掌」

 林家たい平(53)「突然の訃報に接し、まだ言葉が見つかりません。病室で毎日発声練習をなさってると聞いてましたので、近々お顔を見に伺おうと思っていた矢先でした。笑点に入ってまだどうしたらいいのかわからないときに、優しいお言葉をかけていただき、どんなに助けて頂いたかわかりません。歌丸師匠に出会えましたことは私の落語家人生にとって宝物となりました。もっともっと落語のお話もしたかったです。残念でなりません。歌丸師匠、今まで落語界のため、笑点のため、本当に本当にありがとうございました。最後の最後まで落語に向き合った師匠は格好よかったです。ご冥福をお祈りいたします」

 林家三平(47)「歌丸師匠、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。メンバーに入ったばかりの私に、いつも温かい言葉をかけてくださった事、一生忘れません。そして、私の家族まで、いつも気にかけて下さいました。『お母さんは苦労したから大切にね』『みどりのお姉ちゃん、なんとかしなさいな、峰さんがありゃかわいそうだよ』と思わず笑顔になる一言が、収録現場で緊張する私の肩の力を抜いて下さいました。『慌てず、急がず、自分のペースで』『ローマと一緒、大喜利も1日にしてならず』。優しく鋭い指南もして下さいました。師匠、本当に本当にありがとうございました。自分ももっともっと精進いたします。ご冥福をお祈りいたします」