女優の松本穂香(21)がヒロインを演じるTBS系連続ドラマ「この世界の片隅に」(日曜午後9時)の初回が15日に放送され、平均視聴率が、10・9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と好スタートを切ったことが17日、分かった。

 同ドラマの原作は累計120万部を突破した、こうの史代氏の同名漫画。太平洋戦争中、広島県呉市に嫁いだ松本演じるすずが、夫の松坂桃李(29)演じる北條周作と懸命に生き抜こうとする姿が描かれる。

 松本は、約3000人の中からオーディションで選ばれた。松本はドラマへの出演が決まった後、広島へ向かい、すずが生まれ育った江波や嫁ぎ先の呉を訪れ、“すずが生きた街”を五感で体験。さらに、生活を少しでもすずの暮らしに近づけるようにと、げたを履いて歩いたり、料理・裁縫を勉強するなど日々、努力を積み重ねているという。松本は、「このドラマを見た方が、それぞれの大切なものを考えるきっかけになる作品になれば良いと思います」と意気込んでいる。

 初回の内容は、昭和9年のある日、広島県広島市江波に住む少女・浦野すず(幼少期・新井美羽、大人時代・松本穂香)は、河原で絵を描いていたところを人攫いに捕まってしまう。しかし、先に捕まっていた少年・周作(幼少期・浅川大治、大人時代・松坂桃李)の機転で逃げ出すことに成功する。

 時は経ち昭和18年秋。すずを嫁に欲しいと、北條周作(松坂桃李)が自宅を訪れる。周作は以前にすずを見初めたというが、すずには見覚えが全くなく…。