昨年11月に64歳で急逝した歌舞伎俳優片岡亀蔵さんをしのんで、兄片岡市蔵(67)、俳優笹野高史(78)が19日、東京・東劇で、シネマ歌舞伎「らくだ」のトーク付き上映会に出席した。

シネマ歌舞伎として上映れるのは08年に上演されたもので、亀蔵さんが馬太郎役で出演している。

また、「八月納涼歌舞伎」(同2日初日、東京・歌舞伎座)では、亀蔵さんをしのぶ演目として「らくだ」が上演され、市蔵が馬太郎を、笹野が家主女房を演じる。

市蔵は、亀蔵さんについて「この5~6年は年に1回くらいしか弟と(共演が)一緒にならなかった。笹野さんの方が一緒にいることの方が多かったくらい。今でもどっか、他の小屋にいるような感覚がしてしょうがないです」と話した。

笹野は「初めてコクーン歌舞伎で一緒になった時、むっつりした付き合いづらそうな男がいるなあと思った。始まってみると、すっげえおもしろいやつ、すっげえいいやつだった。知らないうちにお友達になって、年を取っても友達ができるんだと自覚しました。思い出は尽きない」と振り返った。

さらに市蔵は「なにしろ65年間一緒だった。現実感がないです。ただひたすら、なんでいないのかな、という思いだけです。きょとんとした不思議な感覚がしております」、笹野は「亀ちゃんは歌舞伎の人でありながら、あんなアバンギャルドな俳優さんはいない、得がたい俳優だった」と語った。