女優の松本穂香(21)がヒロインを演じるTBS系連続ドラマ「この世界の片隅に」(日曜午後9時)の第4話が5日に放送され、平均視聴率が、9・2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だったことが、分かった。

 視聴率は初回から10・9%、10・5%、9・0%だった。

 同ドラマの原作は累計120万部を突破した、こうの史代氏の同名漫画。太平洋戦争中、広島県呉市に嫁いだ松本演じるすずが、夫の松坂桃李(29)演じる北條周作と懸命に生き抜こうとする姿が描かれる。

 松坂は共演する松本について「松本さんはすずさんにピッタリですね。撮影の合間も『ああ、すずさんだ』って感じることがよくあります。周作を演じる時に、単に自分の中から発するというよりも、相手の雰囲気や言葉を受けて芝居をすることが多いので、そういう意味でもすごくいい手掛かりをもらっています。それと、松本さんはおとなしそうに見えて実は面白い方なので、話していると楽しいです(笑)」と話す。

 第4話の内容は、昭和19年8月のある日、すず(松本穂香)が段々畑から見える呉湾をスケッチしていると、通りがかった憲兵からスパイ行為だと厳しく言い寄られる。憲兵のあまりのけんまくにすずは恐怖に包まれる。何とかその場は納まったものの、すずはショックで寝込んでしまう。

 その夜、まだ体調が悪いすずを家族は心配する。夏バテや疲れではないかと言い合う中、円太郎(田口トモロヲ)は子供ができたのではと口にする。この唐突な発言にサン(伊藤蘭)と径子(尾野真千子)は不快感を露にする。翌日、すずは病院の帰り道に朝日遊郭を訪れる。リン(二階堂ふみ)と再会したすずは世間話に花を咲かせる。

 そんな北條家に小さなお客さんが訪ねてきた。広島の黒村家に径子が置いてきた長男・久夫(大山蓮斗)がひとりで呉の北條家までやってきたのだ。久夫はある決意を持って北條家を訪れていた。径子もそれは薄々気付いていたのだが…。