木村拓哉(45)と嵐の二宮和也(35)が6日、東京国際フォーラムで行われた映画「検察側の罪人」(原田真人監督、24日公開)の完成披露試写に出席し、そろって舞台あいさつに臨んだ。同作で初共演を果たし、公の場でツーショットをみせるのも初めて。ハグのほか、肩を抱き寄せるなどの貴重な“初絡み”を見せ、詰め掛けた観客を沸かせた。

 まず木村が、赤のペンライトが揺れるステージから見て右の客席側から登場した。ほぼ同時に、二宮が白のペンライトで埋まった左側の客席から現れた。2人は会場中央のステージで交差し、ガッチリ握手。さらに、軽くハグして、笑顔を見せた。4000人の観客から、大歓声を浴びた。

 これまでSMAPと嵐のメンバーが俳優として共演したことはなく、同じステージに登場するのも15年大みそかの「NHK紅白歌合戦」以来。昨年10月、日刊スポーツのインタビューで「まさか共演できるとは思っていなかった。やっぱりかっこいい」と話していた二宮はこの日、壇上で「先輩とこうやって一緒に並んでステージに立てるのは本当に貴重。皆さんも写真を撮りたいと思うんですけど、僕が一番撮りたい」と言い、木村の隣でソワソワした様子だった。

 劇中では、東京地検のエリート検事、主人公の最上毅を主演の木村が、正義感の強い新人検事、沖野啓一郎を二宮が演じる。次第に意見がすれ違い、舌戦も繰り広げる役どころで、息の合った演技が求められる。二宮の印象について木村は「これだけ信頼できる共演者は珍しいですし、頼りがいのある後輩」と太鼓判を押し、二宮の肩に右手を回した。一瞬驚いた二宮は、笑顔でピース。「いい人生ですよね。本当に!」と喜びをかみしめた。

 二宮は「平成の元年から30年まで、立ち位置もスタイルも変えずにトップを走り続けてきた木村拓哉という人と、1度一緒に作品を作りたいと思っていたので、感謝です」と話した。

 終始冷静な表情だった木村が、最後のあいさつを終えステージから降りる時だった。左隣にいた二宮の腰のあたりをポンとたたき、先に進むよう促した。国民的グループとなった嵐の一員として幅広く活躍している後輩を、頼もしく感じているようだった。【横山慧】