シンガー・ソングライター小田和正(71)が9日、大阪城ホールで全国アリーナツアーの振り替え公演を行った。

昨年6月に開催予定だった同所での公演が、大阪北部地震の影響で延期になっていた。「延期になって来られなくなってしまった人もいたと思いますが、きっとどこかで応援してくれていると思う。最後まで思いきり楽しみましょう」。代表曲「ラブ・ストーリーは突然に」など約3時間強で31曲。全長112メートルの花道や客席内を何度も回りながら披露した。

昨年10月末で、ツアーはいったん“完走”。毎年クリスマスに放送する恒例のTBS系「クリスマスの約束」は、今春放送予定の音楽特番に代わったが、ツアー後も同番組の打ち合わせを重ね、年末年始も振り替え公演のリハーサルに費やしてきた。大みそかのNHK紅白歌合戦もテレビ鑑賞し「ユーミン(松任谷由実)の曲はすごいな」と関係者に話すなど、刺激も受けた。

ストイックに体調を管理しながら、ファンを飽きさせない新たな仕掛けも行っている。前日8日の公演には、スキマスイッチが飛び入り出演。「全力少年」を披露した際、スマートフォンでの写真や動画の撮影を許可したり、NHK-BSプレミアムで来月2日放送予定のドキュメンタリー番組では、300時間を超える密着を受け、楽屋内の様子などツアーの裏側も初めて見せているという。

さらに5~6月に行われる全国5会場10公演の追加公演の詳細を発表。同一ツアー58公演で50万人動員は、古希を迎えたアーティストとして異例だが、関係者によると、さらに増える可能性もあるという。今年は亥(い)年で年男でもある。「また皆さんも元気な顔を見せてください」と再会を誓っていた。【大友陽平】