NHK・Eテレ「おかあさんといっしょ」(月~土曜午前8時)の体操のお兄さんとパント!のお姉さんが3月で番組を卒業し、4月から新体操のお兄さん、お姉さんが出演することになり18日、都内で出演者交代会見が行われた。

新体操のお兄さんは福尾誠(ふくお・まこと)が務める。順天堂大スポーツ健康科学部卒で、今年3月に同大大学院スポーツ健康科学研究科博士後期課程修了予定。同大のスポーツ健康科学部助手や体操競技部コーチを務めている。小学校時代に体操を始め、選手として16年、コーチ5年のキャリアを持つ。東京都出身。

福尾は「歴史ある番組の体操のお兄さんを務めることは大変うれしい。体操のお兄さんになるのは長年の夢でしたので夢のように感じます。体を動かす楽しさや笑顔をたくさん届けられるように頑張ります。誠お兄さんとして新たな歴史のページを増やせたらいい」と抱負を語った。

体操のお姉さんは秋元杏月(あきもと・あづき)。6歳から新体操を始め、選手として13年のキャリアを持つ。子供たちに新体操を教えた経験も。愛知県出身。1959年にスタートした番組だが、これまでパントマイムやバリダンスなどさまざまな身体表現を行うお姉さんがいたが、体操のお姉さんは初代となる。

秋元は「踊ることや体を動かすこと、子供と関わることが大好き。この番組に関わってきたすべての方の熱い思いを受け取って、これからにつなげていきます。番組を見て『今日も1日、頑張ろう』とか明るい前向きな気持ちになってもらえるように、元気とパワーを届けられるお姉さんを目指します。子供たちの心にワクワクやキラキラした物を届けられるお姉さんを目指して頑張ります」とあいさつした。

NHKは番組開始60周年の節目を迎えるにあたり、「歌は、うたのお兄さん、お姉さんと2人いるのに、体操も2人というのはありだと思った。女の子も体操のお姉さんになりたい子はいると思う」と、初代体操のお姉さん設定の経緯を説明した。4月からの体操も、日常生活ではあまり体験することのない動きや現代社会ではあまり体験できない動きを取りいれた形にするという。

一方、05年から14年間体操のお兄さんを務めた小林よしひさは、体操のお兄さんとしては歴代最長だった。小林は2つのホッとした気持ちがあると語ると「本当に記者の方が来てくれるのかと、もう1つは気持ちを切らすことなく努力し、体操のお兄さんを続けてこれたこと」と語った。卒業の話の通達があった時は「やり切れた。ほっとしたという気持ちが強かった。14年間関わらせてもらって幸せでした」と語った。歴代最長には「たまたまです」と笑った。

12年から7年間パント!のお姉さんを務めた上原りさは「7年間、とても濃い、充実した時間でした。やりきれたなという思いと支えてくれた方への感謝の気持ちでいっぱいです」。さらに「子供たちと過ごした日々は刺激がいっぱいで毎日が楽しく幸せな時間でした。みんなと過ごせた時間はかけがえのない財産」と語った。

NHKによると、3月29日の放送の番組内で新旧4人のあいさつが行われるという。また、小林は芸能活動を含めて仕事の幅を広げ、幼児向け中心の体操の活動をしていくという。上原はダンスや音楽活動を続け、ミュージカルの出演を目標に舞台中心に仕事をするという。うたのお兄さん(花田ゆういちろう)とうたのお姉さん(小野あつこ)が引き続き出演する。