17日に肺炎で死去した内田裕也さん(享年79)の葬儀・告別式が22日、都内で行われた。式後、義理の息子の俳優本木雅弘(53)が取材に応じ、義父への思いを語った。

本木は「今日無事に告別式を近親者で終えました。裕也さんのお骨は帰ってきました」と報告した。仕事でロンドンに滞在していたが、21日に緊急帰国。同日都内の内田さんの自宅で営まれた近親者のみの通夜に出席し、義父と対面した。「とても静かな、笑っているような、眠っているような。体は痩せてしまっていたけど、顔は今までのイメージのままでした」と話した。

内田さんの闘病は約4年前からで、ここ1年は自宅で療養生活を送っていたという。1月中旬に肺炎、2月下旬に誤嚥(ごえん)性肺炎を起こし、うまく食事が出来ない状態になったという。「裕也さんも、最後の入院では覚悟があった雰囲気だった」と明かし、本人も延命治療は拒んでいたという。「眠っている状態で、フッと呼吸を止めた。裕也さんの中では亡くなったことが分からずに、寝ているままと思っているのでは」と話した。内田さんは夜間1人で過ごしていたため、家族はみとることはできなかったという。

妻の也哉子さん(43)は昨年9月に母樹木希林さんも亡くし、立て続けに両親を失った。様子について「今日も火葬場で『半年前にも同じ光景があったな』と。戸惑いは表情から見て取れた」と明かした。「夫婦といえど、コアの部分は支えきれない。いるだけしかできないけど、家族と『マミーを支えようね』と話しています」と妻を思いやった。

希林さんが荼毘(だび)に付されると、裕也さんは希林さんのあごの骨を拾った。今は希林さんの骨のかけらと、裕也さんの骨つぼが並べられているという。生前の2人は長く別居状態だったが「正真正銘、一緒。今ごろ協議しているのでは」と天国へ思いをはせた。

お別れの会の開催時期は未定としたが、「裕也さんを愛してくれた方がたくさんいるので、お礼を含めたお別れ会をスタッフ中心に考えていきたい」と話した。