年内での芸能界引退を表明している歌手森昌子(60)が、最後のコンサートを12月25日に故郷の栃木県宇都宮市文化会館で行うことが11日、分かった。

3月に都内で記者会見をした際には未定だったが、この日までに決まった。森は「歌手人生の最後は、9歳まで過ごし、山や川、畑の思い出が今も記憶に色濃く残る、育ててもらったふるさと栃木県で、皆さんに少しでもご恩返しができるステージをお届けしたい」と意欲をみせている。

12月25日のクリスマスは、日ごろから「1年で一番好きな日」と公言するほど大切にしているという。「大切なクリスマスに、記憶に残るすてきな時間になるよう、これから(ステージの)構成を考えて参ります」。歌唱やコント、ものまねなど、デビューから47年の集大成となるステージにするつもりだ。

3月の会見で、森は芸能界引退を決意した理由について「自分のための人生を歩みたい」と説明した。幼少期は病弱の母に代わって家事を担い、13歳で歌手になってからは芸能界で歌の道一筋、そして86年に歌手森進一と結婚してからは家事と子育てに完全燃焼してきた。昨年10月に還暦を迎えた際に「誰かのためでない、自分の人生を充実させたい」と強く思ったことが転機になったという。