吉本興業ホールディングスの第1回経営アドバイザリー委員会が8日に開かれた。

岡本昭彦社長(52)も出席して、委員会のあとは川上和久座長(61)がブリーフィングを行った。

川上座長は「芸人の要望も受け止めていく」と話したが、闇営業問題で芸人たちが望む、雨上がり決死隊宮迫博之(49)とロンドンブーツ1号2号田村亮(47)以外の謹慎処分中の後輩芸人たちの復帰については「話さなかった。それは吉本さんがやること」と説明した。

ちょっとガッカリした。謹慎処分中の芸人にも2種類ある。「芸人にモラル」を求めるなという声は、重々、承知している。が、闇営業で反社会的団体からギャラをもらった芸人と、暴力団の会合に出てギャラをもらった芸人は別だ。

反社会的団体はモラルの問題で線引きが難しい面もあるが、暴排条例があるなかでの暴力団の会合は、やっぱりいけない。「李下(りか)に冠を正さず」という言葉もある。「知らなかった」と済ませてはいけない。十分反省しているのは分かっている。だからこそ、きっちりと区別をつけて、どちらも早期の復帰の道を開いてやるのが正しいと思う。

今日も、吉本の劇場には客が詰めかけて笑いが満ちあふれている。謹慎芸人たちが復帰した時に、後ろめたい思いをしないように、しっかりと会見して反省の弁を述べた上で、また楽しい芸を堪能したい。【小谷野俊哉】