5年連続関西地区の視聴率3冠(全日、ゴールデン、プライム)を獲得している読売テレビが18日、大阪市中央区の新ビル本社で、秋の改編発表を行い、従来の世帯視聴率に加えて、10月から導入される個人視聴率でも「ダブルで3冠を目指す」と意気込んだ。

視聴率は長らく、世帯あたりの視聴割合を指標とする「世帯視聴率」で測られてきたが、テレビの視聴環境、ライフスタイルの変化から、より詳細なデータを求めて、個人の視聴傾向や、世代別の視聴率などへの比重が高まっていた。

同局の隅田壮一編成局長(57)は「変わり続ける生活者のライフスタイルに寄り添う」局方針だとあらためて説明し、現状では「個人視聴率は見通しが明るいかな」と手ごたえ。一方で、従来の世帯視聴率では、在阪他局の底上げもあり「接戦になっているのではないか」と語った。

読売テレビでは、系列キー局の日本テレビとともに視聴ニーズにこたえる方針をより強化するといい、9月20日に開幕するラグビーのワールドカップ(W杯)でも全面的に協力する。

W杯中継は、民放地上波では日本テレビ系での放送が決まっており、同局は「今年は日本開催とあって、日本テレビさんとともにより一層、盛り上げていきたい」と話す。すでに、関西ローカルの朝の情報生帯番組などで、ラグビーの基礎知識を紹介するコーナーを設けるなどし、認知度の向上に努めてきた。

日本代表の初戦ロシア戦(20日)の中継を目前に控え、隅田編成局長は「なんとか初戦、ロシアには勝ってほしい。勝てると思う。そうなれば、もっと盛り上がっていくと思う」と期待した。

前回大会は深夜帯に録画や生放送で対応してきたが「それでも17~18%(の視聴率)あった。今回は日本開催ということで、25~30%ぐらいとれれば」と話していた。