欅坂46のセンター平手友梨奈(18)が23日、グループからの脱退を発表した。15年8月の結成以来、グループの顔として全シングルでセンターを務めてきた象徴的存在。AKB48や“姉貴分”の乃木坂46とはまた違う独自の世界観を作り上げた功績者だけに、衝撃は大きい。

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この日午後9時前、公式サイトで脱退が発表された。その後、平手は午後10時放送開始のTOKYO FM「SCHOOL OF LOOK!」内のレギュラー企画に登場した。「先ほど欅坂46のホームページで発表がありましたが、私、平手友梨奈は欅坂46を離れることになりました」と報告。「その件については、今は話したいと思わないので、いつか自分が話したいと思った時に機会があればお話しさせていただこうかなと思っております」と続けた。

15年8月に欅坂46の1期生オーディションに合格。14歳とは思えないような独特の雰囲気で、当時から存在感は際だっていた。翌16年4月のデビューシングル「サイレントマジョリティー」でセンターに抜てきされ、話題に。同曲はスマッシュヒットとなり、乃木坂46とは違う、アイドルらしからぬクールな世界観を確立させた。その後もカリスマ的で絶大な存在感で、発売された8枚のシングル全てでセンターを務めた。

欅坂46独自の個性や、パフォーマンスに、人一倍強いこだわりを持っていた。常々、「欅坂46は欅坂46だから。別に他のグループと同じことをする必要はないと思います」と周囲に訴えていた。こだわりの強さゆえに、スタッフやメンバーと衝突することも多々あった。以前にも、平手のグループ脱退が確定する直前まで話が進んだこともあったが、メンバーの説得などもあって最終的には残留し、活動を続けていた。

詳細は未定だが、今後はソロで活動する。「SCHOOL OF LOOK!」では「来月この教室で、また明るくお会いしましょう」と、来月以降の出演継続を示唆している。ソロのアーティストとして活躍する実力はもちろん、18年9月公開の初主演映画「響-HIBIKI-」で、日刊スポーツ映画大賞新人賞や日本アカデミー賞新人新人俳優賞に輝くなど、女優業でも期待されている。

平手本人の意思を尊重して、「卒業」ではなく「脱退」という言葉を使う形になったという。これも異例のことだ。常にセンターとして先頭でパフォーマンスし、常に欅坂46の話題の中心にいた。嵐のような4年半。平手を中心に築き上げた「欅坂46」は、確かに唯一無二の存在になった。

◆平手友梨奈(ひらて・ゆりな)2001年(平13)6月25日、愛知県生まれ。愛称「てち」「てちこ」。17年のフジテレビ系「FNS歌謡祭」で平井堅との「ノンフィクション」のコラボパフォーマンスが話題に。163センチ。血液型O。