覚せい剤取締法違反と医薬品医療機器法違反の罪で起訴された、歌手槇原敬之(本名・範之)被告(50)が6日、留置されていた東京湾岸署から保釈された。この日、保釈保証金500万円を納付。先月13日に逮捕されて以来、22日ぶりに姿を見せると「多大なるご迷惑をお掛けしましたことを、深くおわび申し上げます。本当に申し訳ございませんでした」と頭を下げて謝罪した。

槇原被告は午後7時1分ごろ、めがねをかけ、ひげは生やしたままグレーのジャケットに白シャツ、黒のネクタイ姿で、同署に集まった約150人の報道陣の前に姿を見せた。

「このたびは関係者の皆様、そしてファンの皆様に多大なるご迷惑、ご心配をお掛けしましたことを、ここに深くおわび申し上げます。本当に申し訳ございませんでした」

約10秒間頭を下げると、関係者が運転する車に乗って、同署を後にした。

4日に起訴され、保釈申請を行っていたことから、同署周辺には槇原被告の姿を一目見ようと、数十人のファンの姿もあった。現場から動画サイト「YouTube」で生配信するファンも10人ほどいた。槇原被告が姿を見せると、「マッキー頑張れ!」「応援してるよ」などと声援も送られた。

槇原被告は18年春、当時住んでいた東京・港区のマンションで、覚醒剤と危険ドラッグ「ラッシュ」を所持した疑いで、先月13日に警視庁組織犯罪対策5課に逮捕。捜査関係者によると、槇原被告は大筋で容疑を認めたものの「長い間薬物は使っていない。検査しても使用反応は出ないと思う」などと供述。警視庁が行った尿検査の結果は陰性で、違法薬物の成分は検出されなかった。

槇原被告は99年に覚せい剤取締法違反容疑の罪で執行猶予付きの実刑判決を受けている。川崎つばさ法律事務所の川畑さやか弁護士によると、初公判は起訴後、2カ月以内に行われ、その後1~2週間ほどで判決公判が行われることが通例といい「前回の事件から20年以上経過しているので、今回も執行猶予の可能性が高い。懲役1年6月から2年、執行猶予3~5年くらいになるのでは」と話している。