在阪テレビ局は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、報道や生情報番組以外の収録を見合わせるなど、各局各番組ごとに対応をしてきた。各局は、緊急事態宣言が延長されたことで、7日以降もこれまで同様に収録自粛の方針を強いられた。6月以降の放送へ向けて影響は必至だ。

☆  ☆  ☆  

関西発の視聴者参加型を代表する番組のひとつ、ABCテレビ制作のテレビ朝日系「新婚さんいらっしゃい!」(日曜午後0時55分)も、過去の総集編などを放送している。「新婚-」は50周年に突入した長寿番組で、無観客収録を経て3月26日から収録中止。4月26日から総集編を放送しているが、5月24日以降は未定だという。

同局は、緊急事態宣言の延長に「その方針に従ってやることになると思います」と言い、現段階では収録再開の予定はないとした。

同局には、同じく視聴者参加型の看板番組「探偵!ナイトスクープ」(金曜午後11時17分=関西ローカル)もあり、両番組の担当者は、長寿番組だけに素材は多く「6月以降も総集編で…」と言いつつも「状況を見てですね。解除に合わせて調整中」とも。「探偵-」も3月13日に番組史上初の無観客収録を行い、4月10日から取りやめ、放送についても5月29日以降は調整中だ。政府、大阪府の決定に従うしかなく、今後の見通しは立ちにくい。

一方で、読売テレビは、人気番組「そこまで言って委員会NP」(日曜午後1時30分=関西ローカル)を、リモートなどで収録して放送している。別の番組では、総集編を放送している番組もあり、同局担当者は「番組によって違うので、ひとくくりにして言えないが、まだ大丈夫」と、5月は総集編などが放送できる態勢をとっている。

それでも、宣言期間の延長で、6月以降も同じ状況が続けば「今、頭をひねっている」状態だと吐露。「収録なり、生も含めて、当面ソーシャルディスタンスを守りながら、様子を見ながら(方向性を)検討しています」と明かした。

在阪局では真っ先にバラエティーなどの収録自粛を発表したMBSテレビは、4月7日から収録中止を公表。5月は過去の映像とリモート収録で対応予定だが、今後は政府、大阪府の方針次第の面もある。カンテレも「緊急事態宣言延長の中ではあるが、感染拡大防止に細心の注意を払った上で、収録を行う予定の番組もあります。ただ全般的には検討中」とコメントした。【星名希実】