歌手杉良太郎(75)と伍代夏子(58)夫妻が30日、肝炎ウイルス検査の普及啓発のため、和歌山市役所で尾花正啓和歌山市長(67)を表敬訪問した。

肝炎の早期発見・治療を訴える厚生労働省の啓発活動「知って、肝炎プロジェクト」の特別参与を務める杉は「やっと和歌山に来ることができた」とホッとした表情を見せた。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で和歌山入りが大幅にずれ込んでいた。和歌山県は全国でも肝炎死亡率が高いため、昨年度に啓発活動の集中広報県として活動することを決めていた。足止めされていた活動に「相当、焦りがあった」と打ち明けた。

肝炎はウイルス感染で起こることがほとんど。新型コロナウイルスとは目に見えないウイルスという共通点もある。今後の活動について「コロナと肝炎の両方で(啓発活動を)やろうと。新型コロナは冗談が効かない。ここで人間が意識を変えないと、亡くなる人は亡くなる。亡くなりたくない人も、健康な人だって分からない。自己管理と自己責任。どこまで自分の意識を変えることができるかだと思う」と訴えた。

C型肝炎を患い克服をした経験を持ち、肝炎対策特別大使の伍代は「なるべく早いうちに検査でウイルスを調べることが大切」と呼び掛けた。午後からは和歌山県庁も訪れる予定。