歌手氷川きよし(42)の芸能生活満20周年を記念した初のポップスアルバム「Papillon(パピヨン)」が6月9日に発売され、4万枚超のスマッシュヒットになっています。日刊スポーツでは、全14曲を1日1曲ずつ、氷川自身が紹介をする連載「きよし この曲」を木、金、月、水曜日に掲載します。

   ◇   ◇   ◇

3曲目「キニシナイ」

今、インターネットとかで、いろんな情報が飛び交っていて、フェイクニュースやうわさ、中傷もあり、それらを信じて行動してしまう人もいます。

本来のSNSというのは正しい情報を送るものなのに…。そういう世界に対して、自分から歌で発信したいなと思って出来上がった作品が「キニシナイ」です。「目を見て話そうよ」ということをEDMのサウンドにのせて、この令和の時代に向けて発信します。

表に出るといいますか、芸能の仕事をしていたら、いろんなことをいろんな人にネットで言われたりします。それに対して、歌で伝えるというのが歌手の仕事だと思っています。相手がどういうふうに思っているのかというのは、みんな気になると思うけど、自分は自分の道を貫くという「根本にある信念」みたいなものを表現してほしいと思い、曲の制作にあたって、自分の心の内を話して歌詞を書いてもらったので、この曲を歌うと強くなれる気がします。

好きなフレーズは「NeverNeverNeverNeverNevermind」。そう、気にしないことです。聴いてくださった方が、SNSなどを気にせず、自分は自分の道を貫いて、振り回されない“自分の生き方”をいくって感じになっていただけたらうれしいですね。

実は、歌い方も変えました。ちょっとけだるさとか、「ああ面倒くさい」という心の感じを出しながら、そんなに頑張らず、気持ちに余裕を持ってやっている主人公を表現してみました。(氷川きよし)