18日に30歳で亡くなった俳優三浦春馬さんが約10年前、親しい知人に対し、芸能界を辞めたいという趣旨の相談をしていたことが分かった。

同郷の茨城で、地元ヒーロー「時空戦士イバライガー」のイベントやボランティア活動をする会社、茨城元気計画代表の卯都木睦(うつぎ・あつし)さん(53)が20日、日刊スポーツの取材に明かした。三浦さんが役者人生に真剣に向き合っていた姿が浮き彫りになった。

卯都木さんは元サーフィン選手。三浦さん初主演映画「キャッチ ア ウェーブ」の役作りでサーフィンを教えて以来約16年の付き合いだ。「自分も根掘り葉掘り聞くタイプではないが、10年くらい前に芸能界を辞めて普通の仕事をしたい、芸能界にいるのがいやだという相談を受けた」と明かした。「辞めるのはいつでもできるけど、これを乗り越えたら成長できることもあるんじゃない。次に壁に当たったらもう1回考えて、今は頑張ってみたら」とアドバイスしたという。

日本テレビ系「サムライ・ハイスクール」(09年)、TBS系「ブラッディ・マンデイSeason2」(10年)と2クール連続で連ドラ主演したころのことだったと思われる。

最後に会ったのは昨年12月で「そういう予兆はなかった」という。「仕事に対する責任感も強かった。家に泊まってそこから仕事に行く時も必ず『遅刻せずに着きました』と連絡をくれた。親子のような付き合いをしていたから驚いているし、まだ受け入れられない自分がいます」と話す。その状況でも取材に応じたのは、ファンへの思いがあるという。「自分が知る彼のプライベートを話すことで、少しでも気持ちが落ち着けばと思うし、それが僕の彼に対する弔いでもあります」と語った。