石原良純(58)が15日、コメンテーターを務めるテレビ朝日系情報番組「週刊ニュースリーダー」(土曜午前6時)に生出演し、10日に肺炎のため亡くなった俳優渡哲也さん(享年78)をしのんだ。

石原は82年、叔父の故石原裕次郎さんが社長を務める石原プロモーションからデビューした。「石原裕次郎、渡哲也。こういう昭和の大スターに神秘性を感じる」とし、渡さんの最後の仕事が裕次郎さんとのCM共演になったこと、石原プロ解散の道筋をつけて亡くなったことにも「全てのことにかたがついて、見届けてから(亡くなった)というのが、偶然だけど1つ1つにストーリーがある」と語った。また「訃報を聞いた時に渡さんらしいなと。こういう形でいずれ(訃報の)話を聞くことになるとは思ったんですけど、残念なお知らせです」としのんだ。

渡さんの存在については「圧倒的に怖いですね。渡さんがテレビ局にいると聞いたら、渡さんがいらっしゃらないことを確認してから座るくらい。でも怖さと同じくらい優しいんです」。その後、石原は同事務所から独立するが、「若い者にも接してくれて、しかってくれて。見てくれている、気にかけてくれる。何とか一人前になってと思ってくれていたんじゃないか」と思いをはせた。昨年10月に受けた渡さんからの電話が最後の会話になったといい、「僕が出ていた番組を見て『頑張ってるな』と声をかけてくださった。何かの時に電話をくださるって、すごくうれしいこと」としみじみと振り返った。

昨日訃報を知ると、すぐに舘ひろし(70)に電話をかけたという。すでに家族葬を済ませ、お別れ会もないことについては舘から「良純、それは上が決めてるぞ。僕らがどう思おうと、上が決めたんだ。下の人間はそこで、その中で整理をつけるんだ」と、渡さんの遺志であることを告げられたという。「舘さんも寂しかったでしょうし、このまま何もないのが信じられないところがある。でも社長が、渡さんが言ったことは守っていくと。そうやっていくんだと教わりました」と涙をこらえて語った。