TBSラジオの顔である伊集院光(52)が14日、局の垣根を越えて、文化放送の看板番組に出演した。伊集院が出演したのは「大竹まこと ゴールデンラジオ!」(月~金曜午後1時~同3時30分)の「大竹メインディッシュ」のコーナー。同番組への出演は、19年1月の番組放送3000回突破記念企画以来、約1年半ぶり。

伊集院はこの日午前8時30分から通常通りTBSラジオ「伊集院光とらじおと」(月~木曜午前8時半~同11時)に出演後、東京・赤坂から文化放送がある浜松町に移動。文化放送の顔である大竹まこと(71)は「なんかちょっと不思議な感じがするよね」と話しかけた。伊集院は「たまによそ様の局にいくと、こういう感じなんだここは」「ちょっと緊張しますけど。友達の家のトイレを借りる感じとか、風呂借りる感じ」と独特の表現で感想を語った。

番組では、伊集院と医学博士の養老孟司氏(82)が共著で執筆したエッセー「世間とズレちゃうのはしょうがない」(PHP研究所)にちなみ、「世間とのズレ」をテーマに話題のアニメやお笑いなどの話題で盛り上がった。

伊集院は、活躍中の芸人と自身を比較し、「自分は才能がない分、努力はしてきたつもりです。いろんなものの分析が好きだから、いろんなものを聞いてきた」とし、「時代が少し変わって、少し壊れてないといけないっていう時に、自分がいま希望をもっているのは、『老い』です。要は、ここまで一生懸命やってきたにもかかわらず、いよいよ本気の物忘れとか、笑わせたくて笑われるのを怖かった男が、本当にとんちんかんなことをやるようになったんですね、『老い』が原因で。メガネかけているのにメガネ探す、みたいなことになっちゃってる。そうなった時にちょっと楽しみなんです」と語った。

大竹は伊集院の著書にある内容を引用し「携帯とかいろんなものが進化して、どこまでいっちゃうんだろう。でも、いまだにシーラカンスはいるよね。伊集院は、シーラカンスはいるんだからラジオはあるんじゃないかって伝えている」と水を向けた。伊集院は「これがやっぱり希望で。養老先生がシーラカンスもいるということが多分希望だって話をなさっていた」と話した。ラジオ文化のど真ん中にいる2人の対談では、進化していくもの、共存していくものは何かというテーマも話し合われた。