乃木坂46白石麻衣(28)の卒業ライブが28日、生配信形式で開催された。国民的アイドルグループをけん引してきた絶対的エース。男女のファンから広く愛される「坂道シリーズ」の礎を築き上げたレジェンドだ。同期や後輩と、思い思いのパフォーマンスを披露し、9年2カ月のアイドル活動にピリオドを打った。

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序盤から涙が止まらなかった。同期の星野みなみ(22)が「まいやん(白石)はお姉ちゃんのような存在だし、憧れのような存在だから…もう、寂しい」と涙。白石も上を向いて瞳をうるませた。

1期生楽曲「失いたくないから」の途中、同期に囲まれる中、生田絵梨花(23)から「まいやん、まいやん…。ついにみんなで見届けなければいけない日が来てしまいました。今までも、これからもずっと、まいやん、大好きです!」と声を震わせながらメッセージを伝えられた。白石もこらえ切れず、「ありがとう」と答えた後、涙が止まらなかった。

11年8月、乃木坂46に1期生として加入。色白と美貌で話題となり、初期から人気メンバーとしてグループを支えた。男性ファンはもちろん、ファッション誌のモデルとしても活躍して多くの女性ファンも獲得。男女から人気のある乃木坂46の代表的存在で、貢献度は計り知れない。

今では、白石に憧れて乃木坂46に入った後輩たちが、新たな人気メンバーとして、グループを引っ張る時代が来ている。3期生の梅澤美波(21)は「白石さんの背中は、私たちが好きになった乃木坂そのものでした。弱さを見せず先頭に立つ姿は、これからもずっと私たちの目標であり、憧れです」と涙目で感謝した。

終盤の「サヨナラの意味」では、4期生から3、2期生と順に、2人ずつ白石の両脇に身を寄せた。途中で再び涙腺が崩壊し、涙があふれた。アンコールではファンやメンバー、スタッフに感謝し「『やっぱり乃木坂って最高だなっ!』。そう思いました」とスピーチ。「本当に楽しかったし、本当に幸せだった。こんなに幸せでいいのかな、って思えた9年間でした」と感謝した。終演後は1期生9人で2階建てバスに乗り、「聖地」の神宮球場まで夜空の下でドライブ。「最強の8人だよ」とグループに残る同期を激励した。

卒業後は、女優業、モデル業を中心に、幅広く活動していくという。今年8月には現役メンバーとして初めてYouTubeの公式チャンネルもオープン。国民的アイドルグループとなった乃木坂46はじめ「坂道シリーズ」のパイオニアだ。愛するグループを後輩たちに託し、OGとしても新たな分野を開拓していきそうだ。【横山慧】

 

◆白石麻衣(しらいし・まい)1992年(平4)8月20日、群馬県生まれ。11年8月、乃木坂46の1期生オーディション合格。愛称「まいやん」。発売されたシングル25作全てで選抜メンバー入り。「ガールズルール」など5作品でセンターを務めた。今年2月公開の映画「スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼」でヒロイン役。162センチ。血液型A。