女優芦田愛菜(16)が、NHK大河ドラマ「麒麟がくる」(日曜午後8時)に今日27日放送から出演する。長谷川博己(43)演じる明智光秀の娘で、のちの細川ガラシャの「たま」役。このほど日刊スポーツなどの取材に応じ、憧れの女性を演じる思いを語った。

大の読書好きな愛菜ちゃんらしく、小学校低学年の頃、ガラシャの伝記を読んで憧れていたという。

「彼女は心(しん)が強くて、いさぎよさみたいなものにもひかれていました。幼いながらも戦国の世に生きる覚悟もある。幼い頃のたまとはこれまで出会う機会はなかったですが、大人になった時のそんなかっこいい女性像を思い描いていましたし、その後のたまを感じさせるせりふもあったので、そこの部分は意識して、演技でもどこかに出ればと思っていました。演じてみて、こんな心の強い女性になりたいと思いました」

大河出演は「江~姫たちの戦国~」以来、9年ぶりだ。「どこに行っても『大河に出るんだって』と声を掛けていただきますし、みんなに愛されていると感じます。おじいちゃん、おばあちゃんも出演をみんな喜んでくれました!」。

久々の大河の撮影にあたり「生け花をするシーンとか、所作とか髪形も現代劇とは違うので、まずそこができるかな? と不安や緊張もあったんですけど、少しずつキャストや、スタッフの皆さんが緊張をほぐしてくれました」。改めて、戦国時代の女性を演じ「いくさにお供はできないけれど、見送って、陰ながら支えられればいいという思いなど、表現するのは難しいですが、現代劇では感じられない思いを経験させていただいてうれしかったです」。

「麒麟がくる」も、撮影前から視聴していたという。

「長谷川さんがかっこよくて…。どうしても明智光秀は、教科書的には主君を討ったというイメージですが、ドラマを見ていて、そうではなくて、平和な世にするために行動を起こした英雄なのかなと思いながら見ていました。いくさの時や、信長と話している時はキリッとしたかっこいい姿ですが、たま的には、光秀は家族思いで、家では優しい顔をしていて、家族思いなのかなと思います。自分たちのことを守るために行動してくれているというのも、いくさのない世で暮らしてほしいという思いも、たまは察しているんだと思います」

今回父親役の長谷川とは、やっと“共演”できた。長谷川が出演していた、18~19年のNHK連続テレビ小説「まんぷく」で芦田はナレーションを務めていた。「毎回萬平さんの顔を拝見していたのに、お会いできていなかったので…。長谷川さんも『(芦田がMCのテレビ朝日系)博士ちゃん、見てるよ』とか、本当に気さくに話し掛けてくれる方で、共演できてうれしかったです」と笑顔を見せた。【大友陽平】