女優北村優衣(21)の初主演映画「かくも長き道のり」(屋良朝建監督、2月13日公開)の完成披露試写会が7日、都内で行われた。北村演じる駆け出しの女優と、デビット伊東(54)演じる元プロ賭博師の25歳も年が離れたカップルの愛の形を描く。

北村は「主演は1つの目標だったので、とてもうれしかったけど不安もあった。デビットさんが導いてくれたおかげで、初主演映画がすてきな作品になりました。撮影が約2年前だったので、やっと皆さんに届けられると思うとうれしい」。

デビットは「僕が、この役をやっていいのかなと思った。悪役が多いのに、いろいろなものを背負いながらも愛される役。真っさらで演じようと思ったので、僕の中の真っさらな自分が出ています」と話した。

25歳差の恋愛に、デビットは「正直、(北村を)恋愛対象に見られなかった。妹みたいにしか感じられなかったので、コミュニケーションを取りながら、前半は探りながら演じていました」。北村は「私は、ちゃんと恋愛対象として見ていました。妹って言われると悲しいですね。年の差は意識せずに、好きになれました」と振り返った。

撮影に入る前のセリフ合わせは、デビットが1回で終わらせた。北村は「『帰れ』と言われた時は『私、デビットさんに捨てられた』と思いました」。デビットは「第一印象でイメージできた。それを崩したくなかった。セリフ以上のことを考えると狂うので、現場で(役を)作りたいと思った」と説明した。

けんかのシーンを振り返って、北村は「『手加減なしで来い』と言われたので、本気で殴ったり蹴ったりしたら(デビットに)あざができちゃいました」。デビットは「びっくりしました」と笑った。

テレビの制作会社の社長で情報、報道番組のプロデューサーでもある屋良朝建監督は「報道畑のプロデューサーをやっていますが、映画というものは偶然や運、タイミングが作用するものだと思った。いろいろな人の情熱や思いが、いい形で交じり合ったと、改めて感じました」と話した。