センバツ高校野球の決勝戦が1日、甲子園で行われ、明豊(大分)は東海大相模にサヨナラ負けし、春夏通じての初優勝はならなかった。

同校の校歌を作曲した歌手南こうせつ(72)は大分の自宅でテレビ観戦をしながら熱戦を見守った。

試合後、日刊スポーツの取材にコメントを寄せた。 「明豊高校は、今大会屈指の強豪東海大相模に正々堂々と戦って1点差で敗れてしまいましたが、1回戦から勝ち上がっていく姿に感動しました。まさか決勝まで来るとは思っていませんでした。このチームは、際立ったスター選手がいないのですが、みんなが協力しあってチームワーク良く投打に活躍した結果だと思います。甲子園に来て、1戦1戦チームが強くなっていったような気がします。それは川崎監督の采配の結果だと思いますし、それが明豊高校の持ち味なのかな、と感じました。僕の作った校歌が甲子園で4回も流れて、このコロナ禍の閉塞(へいそく)感の中で自分自身も勇気をもらいました。決勝戦にふさわしい両チームがすべてを出しきって歴史に残る試合でした。このコロナ禍の中で、春の選抜大会が開催された事を高校野球連盟のみなさまに深く感謝申し上げます」。

明豊は春夏通じて初の決勝進出だったが、67年の津久見以来、54年ぶりの大分県勢のセンバツ優勝にあと1歩及ばなかった。